府庁の旧本館正庁でサロンコンサート  PDF

府庁の旧本館正庁でサロンコンサート

 協会は2月27日、京響メンバーによるサロンコンサートを京都府庁の旧本館正庁にて開催。27人が参加した。当日は春の訪れを思わせる気候となり、午後のひとときを音楽で楽しんだ。

 今回は、「バロック音楽―ヨーロッパの旅」と題し、バイオリン:田村安祐美、前智子、ビオラ:金本洋子、チェロ:日野俊介、による弦楽合奏で、楽曲の解説を交えながらバロック時代の名曲を披露。

 17〜18世紀前半のバロック時代の音楽は、ヨーロッパ各国で、様々な作曲家が、特色のある作品を残している。最初に演奏されたイタリアのビバルディ「春」は、華やかさが溢れる作品。フランスのリュリ「舞曲集」は、当時宮廷で行われた舞踏会で使われた様々なリズムの楽曲で、メロディに細かな装飾音が施されて構成されている。対してイギリスのパーセルの組曲では、フランスの舞曲様式などを取り入れながらも明快なメロディをもち、ドイツのテレマンの組曲では、重厚な音の重なりを特色に、それぞれの音楽を作り上げている。

 演奏はヘンデル「ラルゴ」、パッヘルベル「カノン」、バッハ「主よ人の望みの喜びよ」など、なじみの深い曲も演奏。各奏者ともビブラートを抑えたバロック期の奏法を用いて演奏した。明治時代の建物「京都府庁旧本館・正庁」ならではの豊かな響きが心地よく、見事なアンサンブルでバロック音楽の魅力を満喫した。

正庁に響くバロックの調べにようひととき
正庁に響くバロックの調べにようひととき

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