協会共済制度委託の関係会社 2009年度決算も健全経営を維持
保険医協会の各種共済制度を委託している関係会社より2009年度の決算が発表されました。各会社の状況は以下の通りです(カッコ内は2008年度の数値)。
斡旋融資制度
京都銀行は引き続き、高水準を維持。平成20年4月より第3次中期経営計画「し・ん・か」を推進し、経営ビジョンである「広域型地方銀行〜利便性の高い銀行〜」のもと、「企業真価の向上と地域社会との共感・共生」を基本方針に掲げ、一層の成長・発展を目指している。また、京都府保険医協会との斡旋融資制度でも健闘している。
【解説】格付けについて
R&I 格付投資情報センター
保険金支払能力に対する格付けは、保険会社の保険債務が約定通り支払われる確実性についてのR&Iの意見であり、個々の保険契約の支払いの程度に対する意見ではない。
AA……保険金支払能力は極めて高く、優れた要素がある。
A………保険金支払能力は高く、部分的に優れた要素がある。
プラス(+)、マイナス(−)表示…AA格からCCC格については、上位格に近いものにプラス、下位格に近いものにマイナス表示をすることがある。
S&P スタンダード&プアーズ
発行体格付けは、証券の購入、売却、または保有を奨めるものではなく、また、時価や特定の投資家に対するその証券の適合性について言及するものでもない。
A………債務を履行する能力は高いが、上位二つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化からやや影響を受けやすい。
BBB……債務を履行する能力は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって債務履行能力が低下する可能性がより高い。
プラス記号(+)、マイナス記号(−)…「AA」から「CCC」までの格付けには、プラス記号またはマイナス記号が付されることがあり、それぞれ各カテゴリーの中での相対的な強さを表す。
保険医年金制度
08年秋の金融危機後に急落した株価が回復したこと等で、資産運用益は大幅に改善。販売戦略や経営体力により、業績回復のペースには差があるものの、全社が黒字を確保した。リスクの備えとしての責任準備金は十分な水準を維持し、経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率も改善している。12年3月期決算よりソルベンシー・マージン比率の厳格化などを柱とした保険業法施行規則などが一部改正されるが、金融庁は11年3月期より先行導入を促しており、より一層の健全性向上に向けた資産運用に取り組んでいる。
医師賠償責任保険・休業補償制度
日本経済は一部で緩やかな回復の動きが見られたものの、企業収益の本格的な改善に至らず、低調に推移した。損害保険業界もこのような景気動向に加え、自動車・火災保険の低迷から保険料収入が減少した。このような中、協会関係各社は世界トップ水準の保険金融グループを目指し持続的な成長と企業価値の向上を行うため経営統合を進めている。金融市場の厳しい状況下にありながらも、十分な純資産を保持し、ソルベンシー・マージン比率も引き続き健全な水準を保っている。
※1損害保険会社の保険本業での「収益力」を示す指標。正味損害率と正味事業比率の合算値。一般的にこの値が低いほど保険会社の収益性が高いといわれている。
※2通常の予測を超えて発生するリスク(大災害等)に対応できる「支払余力」を有しているかを判断する行政監督上の指標のひとつ。この比率が200%を下回った場合、監督当局により早期是正措置がとられる。