第63回定期総会開く
事務所移転を承認 京都市中京区烏丸蛸薬師上ル七観音町637第41長栄カーニープレイス四条烏丸6F
協会は7月25日、第63回定期総会(第179回定時代議員会合併)を市内のホテルで開催した。総会は、代議員66人を含む104人の出席で、2009年度活動報告及び2010年度活動方針、協会の事務所移転に伴う規約改正などを決めた。(2・3面に関連記事)
総会は岡田楯彦代議員会議長と茨木和博副議長により進行。冒頭、挨拶した関理事長は、現在の政治状況にふれ、現政権が社会保障政策において揺らがないよう、我々が声をあげていかねばならないと述べた。
第1号議案・09年度活動報告並びに決算報告に関しては増田副理事長が提案。09年度について、政権交代間もない民主党との折衝から始まり、レセプトオンライン請求義務化問題への運動では事実上撤回を勝ち取り、京都府の国保一元化等提案に対しては対案を提起、社会保障基本法制定運動においては全国的に広めるため東京でのシンポジウムを成功させて、さらに「社会福祉国家と基本法研究会」を立ち上げ検討を行っているなどの活動を報告した。
第2号議案・10年度活動方針並びに予算に関しては、垣田副理事長から情勢報告、関理事長から総括方針案を提案。
情勢報告では、鳩山内閣から菅内閣への交替で、マニフェストに掲げた「福祉重視路線」が修正され、「新自由主義路線」へ引き戻されつつある。その中で医療分野の現状については、(1)「成長戦略」で進められる医療分野の市場化と、そのための規制緩和の問題、(2)「後期高齢者医療制度廃止を現政権がどのような方向で「次の医療制度」に転化させようとしているかの問題、(3)これらの問題と密接に関わる「地域主権改革」の流れ―を踏まえる必要がある。医療を良くするための諸課題に取り組みながら、その前提ともなる本格的な福祉国家を展望しつつ医療者・患者のための医療保障のあり方を求める、とした。
総括方針では、具体的に、▽あるべき医療の姿に基づき診療報酬の提言を行い、開業医医療の再評価を求める▽医療情報のあり方について、マスコミや有識者などとの意見交換を行い、我々の問題意識を周知する▽指導対策の強化▽社会保障個人会計制度や社会保障カードの導入、都道府県単位の地域保険化などに積極的に意見を提出し、より良い制度実現を目指す▽社会保障基本法の実現に向けた運動―などを挙げ、会員の健全な医業経営に資するための活動を続けると述べた。
第3号議案は、「事務所移転にかかわるこれまでの経過と今後の方針」。提案した関理事長は、新医師会館建設に伴い入居を求めて行ってきた働きかけの経過と、京都府医師会からの「不承認」通知を受けて、新事務所を烏丸蛸薬師に構える方針を提案した。新事務所の所在地は「京都市中京区烏丸蛸薬師上ル七観音町637 第41長栄カーニープレイス四条烏丸6F」。
第1号から3号までの議案及び決議は、質疑を経て全て賛成多数で承認された。
総会に続く記念講演では、「龍馬に学ぶ」と題し、現在放送中のNHK大河ドラマ制作に関わっている、幕末維新ミュージアム霊山歴史館学芸課長の木村幸比古氏から坂本龍馬の生き方についての話をきいた。その後の懇親会は約250人の会員、家族・従業員が出席し、ジャズ演奏や福引きなどで楽しんだ。
ホテルグランヴィア京都で開催した第63回定期総会</p>