「平成22年度予算編成上の主な個別論点(医療分野)」
に対する厚生労働省の見解に賛同する
時下、貴職におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素より、国民の医療保障確保にご尽力を賜りますこと、心よりお礼申し上げます。
さて、この度、財務省が11月19日に示した「平成22年度予算編成上の主な個別論点(医療分野)」について、貴省が公表された反論見解を拝見いたしました。
私ども現場で地域医療を担う医療者は、「よくぞ言ってくれた」と、心強い思いでこれを受け止めております。
日本では他の先進諸国に比べて低い医療費で、「いつでも、どこでも、誰でも」が保険証1枚で最善の医療を受けることのできる国民皆保険体制を維持してきました。そして、これをなしえた力について、貴省見解では「医療現場の努力」と述べて頂きました。
私どもは、その「医療現場の努力」と厚生行政のあり方が、「すべての人たちの健康と生命を守る」との目的で一致してこそ、「医療現場の疲弊」は解決の道を見出し、国民のための医療保障は前進が図れるものと考えます。
貴省の示された見解は、医療従事者の増員をはかり、その仕事を支える財政を保障することが、国民の医療を守ることだという原則に沿ったものと考えます。私たちが兼ねてより訴えてきた内容も盛り込んでいただいています。
そういった点から、今回の見解は、厚生労働省として、医療者・国民が政権交代に託した切実な願いを受け止め、医療制度構造改革路線・医療費抑制路線と訣別し、医療・社会保障の向上および増進を図るという、本来の役割を発揮されることへの期待を大きくさせていただくものでした。
私どもは、今回の見解を心から歓迎いたします。
同時に、今後も「言うべきことは言う」立場を堅持されることと、国民のための医療保障推進に、引き続き貴職ならびに貴省がご尽力頂きますよう心よりお願いさせていただきます。
2009年12月1日
京都府保険医協会
理事長 関 浩
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宛先(敬称略)
厚生労働大臣 長妻 昭
厚生労働副大臣 長浜博行
細川律夫
厚生労働政務官 足立信也
山井和則