医界寸評

医界寸評

 今年は「Change」が多い年である。もうすぐコンピュータの新OS、Windows7が発売される。また日医標準レセプトソフトウェアORCAはこれまでのDebianからUbuntuにディストリビューションを変更する方針がアナウンスされている

▼我が国におけるおそらく今年最大の「Change」、政権交代が実現し鳩山内閣が発足して1カ月を経過した。後期高齢者医療廃止など期待される政策も多くあるが、気になる政策も見えてきた。その中でも税制について考えてみた。まず医療に係る消費税について。消費税は4年間は現行5%を維持するとしているが、消費税増税の時には軽減税にする方針と聞く。医療機関の損税は、これでも解消するのではあるが患者負担増になってしまう。もともと保険診療に係る消費税は非課税と決められており、その精神を守るためゼロ税率を期待したい。その際、消費税の帳簿など煩雑な事務が増大することにならないようしていただきたいものである。事業税免税の廃止も聞こえてくる。医療は公共性の高いものであり、診療報酬は国によって定められ、また応召の義務も課せられている。公共性に鑑みて現行の事業税の非課税、軽減措置を継続していただきたい。租税特別措置法26条のいわゆる四段階税制についても法律全体の見直しがマニフェストで述べられている。いろいろな問題をはらんでおり、我々も議論が必要であろう。(内)

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