10年度確定返還金額は43.4億円/指導・監査実施状況  PDF

10年度確定返還金額は43.4億円/指導・監査実施状況

 厚生労働省保険局は12月22日、保険医療機関などに対する指導・監査の2010年度実施状況を発表した。10年度に医療機関などから返還を求めた額は、前年度から約13億円増の約43億4000万円だった。

 指導・監査の実施件数は、個別指導が4061件(前年度比395件増)、監査が159件(同74件増)。医療機関などの指定取り消しは11件(同同数)で、指定取り消し相当は11件(同6件増)だった。保険医などの登録取り消しは13人(同2人減)、登録取り消し相当は7人(同6人増)だった。

 厚労省は、医療機関などの指定取り消し処分(指定取り消し相当を含む)の原因について「不正請求(架空請求、付増請求、振替請求、二重請求)がそのほとんどを占めている」と指摘している。

●診療報酬不正請求など
 厚労省が公表した監査結果の具体事例によると、福井県の岩堀病院は、一般病棟入院基本料(15対1)の施設基準である看護職員1人当たりの月平均夜勤時間が72時間以下という要件を満たしていないにもかかわらず、虚偽の届け出を行い、一般病棟入院基本料(15対1)を算定し診療報酬を不正に請求していたという。保険医療機関の指定取り消しとなった。返還金額は1億3340万6000円。

 静岡県の旭日小児科医院は、実際には行っていない保険診療を行ったものとして、診療報酬を不正に請求。保険医療機関の指定取り消しと、保険医の登録取り消しとなった。返還金額は5301万3000円。(12/26MEDIFAXより)

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