消費税率10%でもPB黒字化目標は微妙/内閣府が試算
内閣府は6月9日の経済財政諮問会議に、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化などの道筋を示した「経済財政の中長期試算」を提示した。それによると「世界経済が順調に回復する」との前提で、2011年度からの5年間、段階的に消費税率を引き上げ10%にした場合、PB黒字化が21年度にまでずれ込むことを明らかにした。「基本方針09(骨太の方針09)」の素案では、PB黒字化について「今後10年以内に黒字化の確実な達成を目指す」としているが、消費税率を現行より5%分引き上げ10%としても、到達できるかどうかは微妙な情勢であることが分かった。
政府は1月に「経済財政の中長期方針と10年展望」を閣議決定した。内閣府は、その参考資料として、世界経済の回復状況や消費増税の幅など複数の条件下で、それぞれどの時期にPBが黒字化するかとの試算も盛り込んだ。同日の試算は、09年度の経済見通しや補正予算など、足下の経済財政動向を踏まえて再計算した。(6/10MEDIFAXより)