医師臨床研修制度の見直しを通知/厚労省、必修科目見直しなど柱
厚生労働省医政局医事課医師臨床研修推進室は5月11日、医師臨床研修制度の施行通知を一部改正し都道府県に通知した。研修医の地域偏在解消に向けて都道府県別の募集定員の上限を設けるほか、必修科目の見直しや臨床研修病院の指定基準の強化を図る。新制度は2010年度に研修を開始する研修医から適用し、臨床研修病院は09年6月末までにプログラム変更を届け出る必要がある。
今回の見直しは(1)内科・救急部門・地域医療を「必修科目」とし、外科・麻酔科・小児科・産婦人科・精神科を「選択必修科目」とするなど研修プログラムの見直し(2)基幹型臨床研修病院(従来の管理型・単独型)の指定基準の強化(3)都道府県別の募集定員の上限設定―が柱。
新制度への移行に当たっては、現場への影響度を踏まえた激変緩和措置を実施。各病院での募集定員が極端に減少することがないよう、10年度の募集定員については09年度の各病院のマッチング数を最低限確保できるようにするほか、募集定員が20人以上の臨床研修病院に対し小児科と産科の研修プログラム(各科2人以上)を義務付けたことに関しても、当面の間、小児科か産科のいずれかの研修プログラムを設けることで可能とする。新制度は施行後5年以内に必要な見直しなどの措置を講ずる予定だ。(5/12MEDIFAXより)