【自殺対策】「誰も自殺に追い込まれることのない社会」/大綱見直しで素案  PDF

【自殺対策】「誰も自殺に追い込まれることのない社会」/大綱見直しで素案

 年間3万件を超える自殺の防止に向け、内閣府の「自殺総合対策会議」は8月9日、自殺総合対策大綱見直しの素案を決定した。「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現を目指していくことを明確化。若年層や自殺未遂者を個別施策層として明確に位置付け、国・地方公共団体・関係団体・民間団体・企業・国民のそれぞれの役割を示し、連携や協働を推進していく方向性を打ち出した。

 人口10万人当たり自殺死亡者数(自殺死亡率)減少の目標値については、2016年までに05年と比較して20%以上減少させる現行の目標を据え置いた。05年の自殺死亡率は24.2で、20%減は19.4。内閣府によると、目標を達成するには自殺者数を年間2万4428人以下とする必要がある。

 さらに、国を挙げた自殺対策の推進へ「国民会議」を設置。施策状況を中立・公正な立場から評価検証する仕組みを新たに設ける必要があるとも指摘した。

 自殺総合対策大綱は自殺対策基本法に基づいて07年に策定。以降、政府が実施する自殺対策の指針となってきた。5年をめどに見直すとされていることから、5年間の施策の推進状況や目標達成状況などを踏まえた見直し作業を進めてきた。

 決定した素案は8月17日までパブリックコメントを募集する。内閣府はパブリックコメントで寄せられた意見などを踏まえて最終調整し、早急に閣議決定したい考えだ。(8/13MEDIFAXより)

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