研修プログラム弾力化、大学病院は容認へ/医師不足対策には疑問の声も

研修プログラム弾力化、大学病院は容認へ
/医師不足対策には疑問の声も

 厚生労働省は7月18日、医道審議会医師分科会医師臨床研修部会に医師臨床研修制度の見直しに向けた議論のたたき台を示した。研修医の減少が指摘される大学病院を中心に、2009年度から医師不足が顕著な診療科について研修期間の弾力化を図るモデル事業の実施などを提案する内容だ。委員からは、おおむね同意が得られたものの、医師不足対策としてのモデル事業の効果には疑問の声が相次いだ。

 厚労省の提案では、大学病院の研修プログラムで内科、外科、救急、小児科、産婦人科など医師不足が顕著な診療科の研修コースを設け、こうした診療科の研修期間を延ばす。一方で、ほかの診療科の研修期間は短縮するなど、柔軟なプログラム策定を容認する。研修医が自分の目指す診療科の研修を重点的に受けられるようにして育成を図ることなどが主な狙いだ。

 このほか、研修医を地域に定着させるため、就職先を限定した奨学金などを受けている医学生を、奨学金制度などの内容を考慮した上でマッチング制度の対象から外す方針も決めた。(7/22MEDIFAXより)

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