新たに7疾患が克服研究事業に追加/特定疾患対策

新たに7疾患が克服研究事業に追加/特定疾患対策

 厚生労働省の特定疾患対策懇談会(会長=金澤一郎・日本学術会議会長) は6月23日、7つの難治性疾患について、新たに難治性疾患克服研究事業に追加することを了承した。追加される7疾患は、すでに類似の疾患を同事業の研究対象としている研究班に組み込まれる。また厚労省は、研究対象となっていない疾患について公募し、難治性疾患の実態把握に努める方針を示した。

 新たに同事業に追加されたのは、(1)下垂体機能低下症、(2)クッシング病、(3)先端巨大症、(4)原発性側索硬化症、(5)有棘赤血球を伴う舞踏病(有棘赤血球舞踏病)、(6)HTLV−1関連脊髄症(HAM)、(7)先天性魚鱗癬様紅皮症─の7疾患。新たに追加された疾患数は1997年に同事業が始まって以来最多で、研究対象は130疾患となった。

 公募で研究対象となった難治性疾患は、同事業の中に新たに「研究奨励分野」を設置して診断基準や治療実態などを調査し、疾患の実態把握を進める。対象疾患の公募は、厚労省のホームページ上で科学研究費補助金公募要項として公開。2008年10月末から募集を開始する予定で、一般的な採択期間は3年間としている。

 同懇談会で新たに追加された7疾患と公募で採択された疾患は、09年度からの研究事業の実施を目指す。

 同懇談会は難治性疾患克服研究事業の対象となっている2疾患について名称を変更した。変更した疾病名は(旧) ヒスチオサイトーシスX→ (新) ランゲルハンス細胞組織球症と、(旧) 多発限局性運動性末梢神経炎(ルイス・サムナー症候群) → (新)多巣性運動ニューロパチー(ルイス・サムナー症候群)。(6/24MEDIFAXより)

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