患者を感動させる医療機関に 院長の想いをスタッフと共有 オリジナルの接遇研修を実施  PDF

 医療法人ふくおかクリニック(右京)は10月19日に個別接遇研修を開催。協会は講師に(株)JAPAN・SIQ協会の谷洋子氏を派遣した。当日はスタッフ10人が参加した。

 谷氏は今回の研修は「無意識から意識に変えること」で、今日学んだ内容を意識に変える練習だと思ってほしいと説明。また、人の話は相手の目を見て聞くことで「腑に落とす」ことができるので、目を見て聞いてほしいと述べた。
 次に、接遇の「遇」は優遇・待遇の「遇」であるとして、ただマニュアル通りに接客をこなすだけではなく、相手が望んでいることを努力する=「もてなす」ことが必要だとした。もてなすためには、医療技術などの技術的サービスはもちろんのこと、プロ意識を持つこと、クリニックの環境を整えることなどの他、「人的サービス」と呼ばれる部分が重要だと説明。人的サービスの具体的なポイントとして、表情、身だしなみ、態度、あいさつ、言葉遣いの5項目について解説した。
 続いて実践練習として、参加者を2人1組の5チームに分けて、学んだことを意識しながらの「あいさつコンテスト」を実施。参加者は休憩時間を返上し、声の大きさ、お辞儀の角度、目線、表情、2人のタイミングが揃っているかなどに気を付けながら、発表に向けて熱心に練習していた。練習後、5チームがそれぞれあいさつし、真剣でありながら和気あいあいと、お互いの良いところや悪いところを評価し合った。
 谷氏はコミュニケーションとは日本語で「情報の伝達・共有」「意思の疎通」であり、言葉・態度・表情の3要素が揃ってはじめて人に伝わる。あいさつにはこの3要素が全て入っていると解説。暗い人・冷たい人だと他人から思われる人は、3要素のどれかが暗い・冷たいものになっているからだと述べ、自分ではやっている・できている“つもり”でも、人にどう思われているかを考えることが大切だと説いた。
 参加者からは「日々気を付けて対応しているつもりだったが、気を付けないといけないことがまだまだあると感じた」などの感想が出された。
 研修終了後、福岡正平院長から、「患者さんに大感動を与える医療機関にしたい思いがあり、今回の接遇研修はそれを成し得るものだと思っている」と、スタッフに医院の理念と想いが語られた。

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