研修を重ねるごとにスタッフの表情に変化 医院で4回目の接遇研修  PDF

 協会は6月15日、医療法人そがべ医院(西京区)に JAPAN・SIQ協会の接遇講師の谷洋子氏を派遣し、4回目の接遇研修を開催した。曽我部院長を含め14人が参加。今回は「日頃の接遇意識をブラッシュアップ」として、ロールプレイングを中心に学んだ。

 今回新たに4人のスタッフが加わり、3人1組(1チームに新人1人の構成)で課題に取り組んだ。まず過去3回の研修の復習も兼ねて、接客と接遇の違い、第一印象の5ポイント、言葉遣いの三大用語、ご意見初期対応について、2人が新人に教えることを通して振り返った。講師からは、言葉の説明だけで終わらないこと、なぜ接遇が大事なのかを自分の言葉で伝えるようアドバイスがあった。
 次に、患者、受付、看護師役になり、1人一役で全ての役を持ち回りで、患者の来院から見送りまでを想定したロールプレイングを実践した。最初は戸惑いや恥ずかしさが見られたが、患者が待たされていることに不満を言ったり、途中で患者の具合が悪くなる設定にしたりと、細かくシチュエーションを設定し、真剣に取り組む様子が見られた。
第1回 接遇マナー基礎 編
 スタッフの皆さんは初めての接遇研修に真摯に向き合ってもらいましたが、実際の行動変容に結びつけられるかが課題です。頭で理解できても気持ちがついていかない方がいました。今回は「意識改革」がポイントでしたが、長年の習慣や対応はなかなか変えられないのが現状です。あいさつの練習をしましたが、表情が暗く、声に明るさが足りないと感じました。
 講師の評価 これまでの各回の研修についての講師の評価から、継続して研修に取り組むことで院内の雰囲気がどう変わってきたかを紹介したい。
第1回 接遇マナー基礎 編
 スタッフの皆さんは初めての接遇研修に真摯に向き合ってもらいましたが、実際の行動変容に結びつけられるかが課題です。頭で理解できても気持ちがついていかない方がいました。今回は「意識改革」がポイントでしたが、長年の習慣や対応はなかなか変えられないのが現状です。あいさつの練習をしましたが、表情が暗く、声に明るさが足りないと感じました。
第2回 言葉遣いとコミュニケーション 編
 院長に接遇研修を実施することへのご自身の気持ちを語ってもらいました。これまでのご自身の経験から、スタッフの皆さんに「患者さんへの優しさ」を持ってほしいとのこと。ただ、皆さんはこれまで院長のこのような話を聞いたことがなく、患者さん対応の変革を求められることに戸惑っておられたようです。今回はいろいろな面で問題解決されたわけではなく、まさに今からコミュニケーションのスタートです。
第3回 クレーム対応 編
 最初の研修から1年が経ちました。スタッフの皆さんそれぞれに1年前よりも進歩が見られます。研修への意識や熱心さを表情から見ることができます。ご意見初期対応で一番大事なことはご意見に慣れないことです。まずは一人の患者さんに真剣に向き合い、心から接遇の実践を始めて下さい。今も十分に実践していると思いますが、もっと「見える」接遇にして下さい。見せて、聞かせなければ相手に伝わりません。
第4回 日頃の接遇をブラッシュアップ 編
 皆さんの表情が引き締まってきているのが回を重ねるたびに感慨深く、院内での取り組みやスローガンもお聞きできて嬉しいです。最後は「個の人間性」が全てです。研修の時だけ装い、実際には自らが進んで接遇をしていない方がいます。しかし、周りが変われば、自ずと変わらざるを得ないと思い、変わる努力をし、少しずつですが良い方向に変容することが期待できます。また、院長自身の受け入れ方も振り返ってみる必要があります。上司と部下とのコミュニケーションは「実力と勇気と愛情」で対応することです。その一つとして、冗談を言ったり、笑わせたり、笑ったりすることで明るい雰囲気をつくることが大切です。

過去の研修内容は、保険医協会のホームページからご覧いただけます。

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