開業はスタートダッシュが肝要 軌道に乗せるポイント具体的に 新規開業を考える方の講習会  PDF

 新規開業を考えている勤務医を対象に「新規開業を考える方の講習会」を5月28日に開催し、5人が参加した。廣井増生税理士事務所所長の廣井増生氏より「クリニックの経営を左右する開業前の準備 厳しい環境下で生き残るために 」をテーマに講演。その後、医療法人たつみ内科クリニック院長の辰巳陽一氏(宇治久世)より開業時の経験などを話していただいた。
 廣井氏は、診療圏調査に関して「現実的にはデータ通りにはならないが、銀行などとの融資交渉時には重要視される。2年後の目標として設定し、早い段階で軌道に乗ることが重要。スタートダッシュが後に好影響をもたらす」と述べた。続いて、最近増えている第三者承継のメリット・デメリットを紹介。「最大のメリットは運転・設備資金を節約でき、従業員や患者を引き継げること。デメリットは、家賃や買取価額でのトラブルが生じたり、内装工事・医療機器の入れ替えに多額の費用がかかるケースもある。重要なのは、第三者を入れて契約を交わすことでトラブルを防ぐことができる」とアドバイスした。その他にも、開業までのスケジュール・開業資金の調達方法・広告・スタッフの募集や採用など実例を交えながら詳しく解説した。
 辰巳氏は先輩開業医の立場から、「承継開業するにあたって開業の1年前から診療を見学させてもらった。そこで患者層や院内の雰囲気などを知ることができ、とても良かった。開業地は勤務していた病院周辺と近い雰囲気を感じたことも決め手になった」と経験を紹介した。電子カルテなどの事務機器に関して「引き継いだものをそのまま使えるわけではない。機器の増設、内装の改修などが必要になる。好きな機材で楽な作業環境を整えることが大事」とアドバイスした。参加者に向けて「市民感覚・消費者目線を心がけよう。院長になって『全ての責任が自分に』は辛い時もあるが、健康に気をつけて、この機会を楽しんでほしい」と締めくくった。
 最後に、曽我部俊介理事より地区医師会への入会手続きと会員医師の経営と生活をサポートする保険医協会の各種共済制度などを説明した。参加者全員から「参考になった」との感想をいただいた。
 次回の講習会は、11月19日(日)に開催予定。

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