福島原発事故から12年 脱原発社会訴え1,200人  PDF

 東日本大震災、福島原発事故から12年目の3月11日、バイバイ原発3・11きょうとが円山公園音楽堂で開催され、1200人の市民が参加した。
 集会では龍谷大学教授の大島堅一氏が「原発は、もう時代遅れだ」と講演。岸田政権の原発回帰方針について「電力不足は原発と無関係であり、原子力産業の延命が目的」と断じ、原子力基本法の改定は「原子力を最上位の電源とするもの」と批判した。また、福島原発の廃炉作業で白血病労災認定を受けた元労働者は「原発はない方がいい」と語った。
 スピーチでは、原発賠償京都訴訟団が京都に避難して訴訟で闘っている思いを「たくさんの命と人権を奪った原発事故をなかったことにはさせない。この使命を全うしたい」などと口々に語った。続いて、気候変動問題に取り組む大学生は「原発問題を知って、原発によって死ぬかもしれないと感じた。安心できる社会で暮らしたい」と話した。
 最後に、▽福島原発事故によって奪われた暮らし・健康・環境・地域社会を国と東京電力に償わせよう▽これ以上、海を汚してはならない。福島原発放射能汚染水の海洋放出をやめさせよう▽政府の原発回帰方針は大事故への道。世論の力で政府方針を撤回させよう▽地震列島・日本、若狭の老朽化原発をはじめ、全ての原発の再稼働をやめさせよう▽省エネと再生可能エネルギーで気候危機を打開しよう。脱原発社会を一日も早く実現しよう―と決議した。
 集会後、参加者は八坂神社前から市役所まで行進をして、「原発をなくそう」と数カ国語で書かれたプラカードを掲げて訴えた。

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