協会会員アンケート オンライン資格確認システムの導入義務化について  PDF

調査対象=全会員 調査期間=22年8月25日~10月12日 調査方法=本紙・ファクス
回答数=299(回答率13%)
(内訳 年齢別:60歳代37%、70歳代以上29%、50歳代23%、40歳代9%、30歳代1% 施設別:診療所95%、病院4% レセプト請求方法:電子媒体請求49%、オンライン請求40%)

8割がオン資原則義務化に反対

 協会は、全会員対象に「オンライン資格確認システムの導入義務化に関するアンケート」を実施した。システム導入の原則義務化反対79%、保険証の原則廃止反対83%という結果となった。アンケート結果は、総理大臣、財務大臣、総務大臣、デジタル大臣、厚生労働政務三役、衆参厚生労働委員、京都選出国会議員、中医協会長および全委員に送付した。

システム導入状況

 システムをすでに運用しているのは11%、導入作業は完了しているが未運用は5%に止まった。顔認証付きカードリーダー申込済みが最も多く40%、導入予定なしが26%、導入検討中が15%であった(図1)。
 システムを運用している会員にトラブルの有無を聞いたところ、26%がありと回答(図2)。トラブル内容は、「データ上」78%、「機器関連」67%が上位だった(図3)。具体的なトラブル内容として、被保険者資格の誤りや登録遅れが複数出された。コロナ疑い患者を入口の外で検査対応した際に資格確認ができなかった、導入まで時間を要したとの意見もあった。

オンライン資格確認への懸念

 オンライン資格確認への懸念を複数回答で聞いたところ、「設備投資やランニングコスト上の負担」69%、「窓口の事務負担増」68%、「マイナンバーカード紛失やマイナンバー漏洩」60%、「セキュリティー面の不安」59%という結果であった。また、オンライン資格確認の必要性を感じていない会員は65%であった(図4)。
 その他、「高齢者はよく紛失する」「小児科ではやりにくい」「設置場所がない」「設定が困難」「在宅患者はどうするのか」「保険変更のデータ更新がなされていない」「回線が上手くつながらない」などの意見があった。

システム導入の原則義務化・保険証の原則廃止には反対

 回答者の79%が、オンライン資格確認のシステム導入の原則義務化に反対している(図5)。システムを導入している会員に限定しても、41%が義務化には反対(図6)。また、保険証の原則廃止は反対83%(図7)で、システムを導入している会員に限定しても、62%が反対という結果であった(図8)。

マイナ保険証を巡り国会答弁が混乱

 河野デジタル大臣は10月13日、現行の保険証を24年秋に廃止し、マイナンバーカードと一体にした「マイナ保険証」に切り替えると発表した。これを受けて20日の参院予算委員会で、山添拓議員(共産)が「保険証廃止後、マイナンバーカードを取得しない人はどうするのかについて、デジタル庁は資格証明証の発行で、対応する仕組みが現在もあると説明した」と質問。これに対して加藤厚労大臣は、国保の資格証明証(窓口でいったん医療費を全額支払い、後で申請により償還払いを受ける)について説明後、「保険料を払っている方が保険制度に基づく医療提供を受けられるのは当然の権利。しっかり確保する必要がある」と回答した。
 山添議員は、河野大臣に「デジタル庁は違う説明をしている」と詰め寄った。河野大臣は「24年秋までに全国民に理解してもらい、保険証の廃止を目指す」と回答したため、山添議員は「マイナンバーカードは任意だ。持たない人を切り捨てるようなことは絶対に許してはならない。厚労大臣は保険証を廃止しないと約束せよ。公安委員長は運転免許証は廃止しないと言っている」と加藤大臣に再度詰め寄ったが、加藤大臣は「きめ細かな対応をしていく」と答弁するに止まった。保険証廃止=マイナ保険証への切り替えは、マイナンバーカードの普及が第一目的であって、「療養の給付」を受ける権利の保障が考慮されていないことが浮き彫りとなった。
 このような議論を受けてか、岸田首相は24日、マイナンバーカード未取得の人が保険診療を受けられる「新たな仕組み」を準備すると表明したが、SNSでは「それなら保険証のままでよいのでは」という意見が溢れている。
 協会は引き続き、オンライン資格確認の導入義務化撤回と保険証廃止撤回を求めて運動する。

図1 システム導入状況
図2 運用トラブルの有無
図3 運用トラブルの内容(複数回答)
図4 オンライン資格確認への懸念(複数回答)
図5 システム導入の原則義務化
図6 システム導入の原則義務化(既に運用している方)
図7 保険証の原則廃止
図8 保険証の原則廃止(既に運用している方)

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