主張 物価高で見通しが不確かな今堅実な保険医年金の活用を  PDF

 岸田首相は所信表明演説の中で、経済対策として「物価高・円安への対応」「構造的な賃上げ」「成長のための投資と改革」を挙げた。
 10月になり食品の値上げがピークを迎え、電気料金も値上がりしている。ロシアのウクライナ侵攻を背景としたエネルギー供給不足と、コロナ禍による食料品・エネルギーの価格上昇は一時的なものであるという見方が強いが、政府の為替介入も虚しく円安基調も続いており、物価上昇が抑えられるかは見通せない状況である。
 そんな中、安倍元首相の国葬費にかかった費用総額が12億4000万円だったと報道された。皆、弔う気持ちはあると思うが、物価高で支出を切り詰めている国民が、国葬費を多額の無駄な支出と考える気持ちは理解できる。その上、演出業務の入札に参加したのは1社のみで1・8億円で落札しており、国費を投じて経済が活性化されると思っているのか、補助金を出しては赤字をつくる政府の経済政策が成功しているとは考えにくい。
 今月の共同通信社の世論調査では、岸田内閣の支持率は過去最低を更新し、国葬を「評価しない」「どちらかといえば評価しない」が計61・9%で、実際の国葬費用の発表がたとえ少なかったとしても、政治に対しての不信感があるのではないだろうか。
 さらに、10月より75歳以上の医療費窓口支払いの2割負担が始まった。概算では一定以上の所得がある約370万人が対象となるが、3年間の配慮措置を設けるくらいなら、もう少し検討してからでも良かったのではないか。年金額は、物価と賃金上昇に応じて増額となれば良いが、マクロ経済スライド理論のもとに目減りしており、物価高と医療費負担の影響は家計の圧迫要因になるだろう。
 保険医年金は、制度加入者数5万2千人となり、積立金も1兆3千億円を超える日本有数の私的年金として発展している。低金利時代の預貯金は、貯蓄の役割しかなく、物価が上昇すれば蓄えを取り崩すことになり、ますます長期の生活設計に影響が出る。景気の見通しが不確定な今だからこそ保険医年金の良さを認識いただき、ご活用をお願いしたい。10月20日に2023年1月加入の受付は終了したが、半年後の23年4月より加入受付を行う予定である。ぜひご検討いただきたい。

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