我が家のペット ワンちゃんから教えられたこと 日常生活の中でのリハビリの原点 調 幸治(亀岡)  PDF

 トイ・プードルのララちゃんは9歳の女の子で8年前、急に両後足の完全麻痺と膀胱直腸障害を生じ両前足で何とかはって動いているのを見つけたのです。
 外傷等なく狂犬病予防注射後でもあり、そのためか脊椎々間板ヘルニアのせいか原因不明であったのですが、入院、検査となるとかなりの費用がかかり治療も困難なためと孤独の中で恐怖と向かい合う辛さを思い、動物病院はかからずに様子を見ることにしました。両親と子どもたちの多頭飼いで女の子たちは母親と姉、妹とともに生活していました。ところがララちゃんへの配慮は全くなく、不自由さに対して全く無視していたのです。おいしいエサもすべてとられてしまったのです。
 ララちゃんを見ていて辛いだろうと思い、おもちゃの車とスリッパを利用して作った車イスを後足につけてやり、早くエサにありつけるようにしてやったのが唯一の私からのプレゼントでした。他の犬はすべてライバルでしかないのだなと思いました。
 ところが、1年もたたないうちに生き生きとした明るい表情で必死に移動できるように頑張った末、両前足の筋肉の太さが倍以上となり車イスなしで足をひきずりながらもみんなと同じスピードで走れるようになったのです。後足の麻痺、膀胱直腸障害はまだ残ってはいるのですが、生き抜こうとする本能としての意欲と根性が弱く、みんなに負けてなるものかと言う意地がなかったら亡くなる運命となったと思えるのです。しかし前向きな姿勢と障害の程度、良き性格、良き仲間など強い運気にも恵まれ、たくましく生き抜けてこられたのだと思い、そのことに感動したのです。
 実は私も5年前自転車で転倒し頚椎々間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症を発症し4カ月間入院手術リハビリを行ったのですが両下肢麻痺、左手麻痺が改善困難な面もあり、ララちゃんを見習って、日常生活でしんどくても他の人の世話にならずに生活することが大切だと思い知らされたのです。かっこ悪くても自分の力ではってでも、トイレをはじめとする日常生活をこなしていくことが大切であると。陰鬱にならず明るい気持ちで残った能力を生かしていくことが大切なのだと教えられたのです。
 「できるだけいっしょにがんばろうネ!」

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