協会共済制度関係会社2020年度決算  PDF

※( )内は2019年度の数値

斡旋融資制度

 地域金融機関には、コロナ禍で影響を受ける企業への資金繰り支援はもとより、コロナ禍で大きく変化した人々の行動様式への対応、あるいは社会的要請とも言えるSDGsにかかる取り組みなど、企業が事業を継続する上での経営諸課題へのサポートも求められている。そうしたなか、京都銀行は創立以来、一貫して「地域社会の繁栄に奉仕する」ことを経営理念としている。2020年4月より第7次中期経営計画「Phase Change 2020」(2020年度~2022年度)がスタートした。2年目を迎え、金融のみならず幅広い方面から解決に導く総合金融ソリューション業への事業領域拡大やデジタルサービスの拡充を進めており、ウィズコロナの新しい社会における地域金融機関としての役割をしっかりと果たしていくとしている。こうした状況において、京都府保険医協会との斡旋融資制度でも健闘している。

株式会社京都銀行
自己資本比率
国内基準(4%以上)
11.24%(11.02%)
国際統一基準(8%以上)
24.02%(19.35%)
開示債権の
引当・保全状況
残 高
832億円(661億円)
保全率
86.1%(88.8%)
当期純利益
148億円(191億円)
総資産
12兆2,560億円(10兆658億円)
格付け(R&I)
A

※1 損害保険会社の保険本業での「収益力」を示す指標。正味損害率と正味事業比率の合算値。一般的にこの値が低いほど保険会社の収益性が高いといわれている。
※2 通常の予測を超えて発生するリスク(大災害等)に対応できる「支払余力」を有しているかを判断する行政監督上の指標のひとつ。この比率が200%を下回った場合、監督当局により早期是正措置がとられる。

解説 格付けについて
R&I 格付投資情報センター
保険金支払能力に対する格付けは、保険会社の保険債務が約定通り支払われる確実性についてのR&Iの意見であり、個々の保険契約の支払いの程度に対する意見ではない。
AA……保険金支払能力は極めて高く、優れた要素がある。
A………保険金支払能力は高く、部分的に優れた要素がある。
プラス(+)、マイナス(-)表示…AA格からCCC格については、上位格に近いものにプラス、下位格に近いものにマイナス表示をすることがある。

S&P スタンダード&プアーズ
発行体格付けは、証券の購入、売却、または保有を奨めるものではなく、また、時価や特定の投資家に対するその証券の適合性について言及するものでもない。
A………債務を履行する能力は高いが、上位二つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化からやや影響を受けやすい。
プラス記号(+)、マイナス記号(-)…「AA」から「CCC」までの格付けには、プラス記号またはマイナス記号が付されることがあり、それぞれ各カテゴリーの中での相対的な強さを表す。

保険医年金制度
 緊急事態宣言が初めて出た2020年4~5月、各社は訪問営業を自粛。その後、スマートフォンやパソコンなどを使った非対面の営業を強化した。しかし新規契約の減少を止められず、加えて、各国が大規模な金融緩和に踏み切った影響により、主要通貨の金利が低下し、外貨建て商品も不振となった。一方、コロナの影響で解約・失効や給付金の支払いも減少したことから、利益の減少は限定的だった。コロナによる保険ニーズの高まりや既存の契約者のアフターフォローに力を入れたことが功を奏した。入院や手術などの支払給付金が減少した要因として、コロナによる外出自粛や医療機関での受診控えなどが影響した可能性があると見ているが、あくまで一時的な現象だとし、がんなど重大な病気の早期発見の遅れが、結果的に給付金や保険金支払増加に繋がることを懸念している。今後の業績もコロナに左右されることを念頭に、感染力の強い変異株の感染拡大に注視しつつ販売活動の早期回復へ苦慮している。このような中、各社は生命保険という特性を踏まえ、安全かつ有利の原則に従い、将来にわたり高水準の運用収益を確保することを資産運用の基本としている。そのため過大な損失の発生を防止するためのリスク管理体制の整備を行うなど、各社はさらなる資産運用の強化と健全性に向けた取り組みを行っている。

大樹生命保険株式会社
明治安田生命保険相互会社
富国生命保険相互会社
基礎利益
320億円(347億円)
5,502億円(5,916億円)
843億億円(834億円)
実質純資産額
1兆3,314億円(1兆2,798億円)
10兆6,847億円(9兆4,966億円)
1兆9,492億円(1兆7,094億円)
ソルベンシー・マージン比率※2
1,175.2%(1,177.8%)
1,069.1%(1,069.3%)
1,261.6%(1,290.8%)
格付け(S&P)
A
A+
A

日本生命保険相互会社
太陽生命保険株式会社
第一生命保険株式会社
基礎利益
6,565億円(6,474億円)
527億円(543億円)
4,805億円(4,221億円)
実質純資産額
20兆2,785億円(16兆9,654億円)
1兆1,542億円(1兆501億円)
9兆6,470億円(9兆3,430億円)
ソルベンシー・マージン比率※2
1,007.5%(979.2%)
852.8%(805.5%)
937.2%(984.4%)
格付け(S&P)
A+
A
A+

医師賠償責任保険・休業補償制度
 2021年3月期の決算は、コロナ禍により海外子会社での興行中止に伴う利益保険などのイベント保険支払い増加や資産価値低下が減益要因となった。国内では外出自粛などで自動車事故が減り保険金支払いが減少したことが増益につながった。事故が減少したことに加え、各社がドライブレコーダー連動型など付加価値のある商品を提供し収益性が向上した。また、 西日本豪雨や台風19号など、国内で大規模な自然災害が相次いだ2018、19年度と比べると、2020年度は災害が少なかったため国内の自然災害関連の保険金支払額は減少した。このような中、協会関係各社は世界トップ水準の保険金融グループとして、企業価値の向上と健全な事業運営を行い、グループとしての総合力を結集するため、海外での不採算事業から撤退するなど、さらなる収益力の強化を行っている。その結果、十分な純資産を保持し、ソルベンシー・マージン比率も引き続き健全な水準を保っている。

損害保険ジャパン株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
正味収入保険料
2兆1,414億円(2兆1,847億円)
1兆5,595億円(1兆5,479億円)
正味損害率
60.8%(64.9%)
59.8%(63.3%)
コンバインド・レシオ※1
94.5%(97.3%)
92.5%(95.3%)
当期純利益
1,469億円(1,305億円)
922億円(940億円)
純資産額
1兆4,746億円(1兆3,019億円)
1兆9,252億円(1兆6,400億円)
ソルベンシー・マージン比率※2
703.5%(717.3%)
746.5%(701.3%)
格付け(R&I)
AA
AA

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