私の旅行記 スペイン・フランス 2つのバスク 美食と小さな村をめぐる旅 増田 道彦(宇治久世)  PDF

 昨年はコロナで海外に行くことができなかったが、一昨年10月の国境をまたぐスペインバスクとフランスバスクを訪ねる旅(私の好きな阪神航空フレンドツアー)の思い出を書いてみる。

 関西国際空港からKLMオランダ航空でアムステルダム経由スペインバスクの中心地ビルバオに到着。2日目グッゲンハイム美術館と世界最古の運搬橋である世界遺産ビスカヤ橋で川岸をつなぐ空中ゴンドラ(人や車を運ぶ)を体験。3日目はスペインワインの名産地リオハの州都ログローニョへ。途中キリスト教三大聖地の一つサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かう巡礼路沿いの中世の町サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサダを散策。ワイナリーでリオハ赤ワインを賞味。4日目はヘミングウェイゆかりの有名な牛追い祭りパンプローナ。途中2本の巡礼路が合流するプエンテ・ラ・レイナ散策。
 昼食は名物のナバーラ風マス料理とリンゴ酒「シードル」。昼食後世界一の美食の町として名高いサンセバスチャンに。王室の夏の別荘地であり、海岸では海水浴を楽しむ風景も。サンセバスチャンといえばバルだが、旧市街を中心にずらりとお店が立ち並ぶ。カウンターにぎっしりとタパスやピンチョスが並び、白ワインチャコリとともに言葉は通じずとも指さすだけでOK。ミシュランの一つ星から三つ星までのレストランも4軒ある。どの店も満員で、通りも人であふれかえっている。
 5日目は国境を越えてフランスへ。登山列車(約30分)にてラ・リュース山へ上がりピレネーの峰々やバスク湾の景観を楽しむ。「フランスの美しい村」に登録されているアイノアを散策後、一つ星レストランで昼食。午後は港町サンジャン・ド・リュズ観光をし、伝統的な木組みの家々を観賞。6日目はフランスバスクのオンダリビア、バイヨンヌを散策後、午後フランス有数の海辺の高級リゾートビアリッツへ。海岸は海水浴でにぎわっており、夕食は一つ星レストランで創作料理を楽しむ。7日目は190㎞離れたボルドーに向かい、昼も夜もボルドーワインを賞味。ボルドーはワインの産地として有名なので農村をイメージしていたが、世界遺産に登録されている市街地は都会である。
 8日目、9日目は帰国の途。バスクは、母国語の他に独自の言語・文化を持つ民族で、町の中の道路標識も両方の言語で書かれており、現在のバスクは観光に注力することで大きく発展し、バスク人としての自覚と自信を取り戻している。

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