広場 新型コロナワクチン供給量減の影響  PDF

政策部員 礒部博子

 新型コロナウイルスワクチン接種は高齢者への接種に一定のめどが立ったため、現在64歳以下のまずは基礎疾患を有する方の予約受付が始まっています。京都市内では大きく分けて、三つの申込方法があり、①京都府医師会の京あんしん予約システム②京都市ポータルサイトとコールセンター③かかりつけ医のある方は直接医療機関へ―となるのですが、7月初め頃からのワクチンの供給量減の影響により、7月12日現在、①は6月28日から運用を開始したばかりにもかかわらず、受付を停止しています。
 このシステムはかかりつけ医を持たない若い人にも利用していただけるように、LINEを使った予約システムで、各医療機関が公式アカウントを作成。予約可能日時の枠を公表し、希望者は希望する医療機関の予約可能枠に直接予約するというものです。しかし、現在は少なくなったワクチンをまずは2回目接種の方に優先的に接種するため、新規の受付はできない状態になっています。
 また、行政区ごとの集団接種でも開催時間を短縮したり、新規の予約を一時停止している会場があります。また、モデルナ社製ワクチンとなる職域接種も、職場や大学からの申請が予想を大幅に超えたことが原因で、受付を一時停止。申請済みでもいつ開始できるのかわからない事業所が多いようです。
 政府の見通しの甘さが原因で、自治体、企業、大学がはしごを外された形になってしまっています。もちろん、この影響は病院や診療所にも出ており、設備を整え看護師を増やして態勢を強化してきた現場は憤りを感じています。
 ところで、京都市では7月11日に新型コロナウイルスに対するまん延防止等重点措置が解除されたあと、夏のリバウンド防止徹底期間に入ったことをご存じでしょうか。
 不要不急の帰省や旅行は控えなければいけませんし、飲食店での営業時間短縮や酒類の提供も少し緩和されましたが、引き続き行われています。
 7月に入り関東地方を中心に猛威を振るい始めた新型コロナの変異ウイルス「デルタ株」はますます勢いをますでしょう。オリンピック、パラリンピックも開催される今、もう一度、自分と家族、大切な人の命と健康を守るため、一人ひとりが感染防止対策の再徹底をしっかり考えなくてはいけません。

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