スタッフ一丸で患者さんに向き合えるように 個別接遇研修を開催  PDF

 医療法人そがべ医院(西京区)は6月17日、個別接遇研修を開催。協会より講師として㈱JAPAN・SIQ協会の谷洋子氏を派遣した。当日は、曽我部俊介院長を含め13人が参加した。

 はじめに、曽我部院長から、「今、クリニックは患者さんに選ばれる時代。患者さんにそがべ医院を選んでもらい、これからも選び続けてもらえるような医院を目指したい。そのために、医院の接遇力を高めたいと常々考えてきた。今日はそのための研修になるよう期待したい」とあいさつがあり、研修を開始した。
 講師の谷氏は、研修の目標として①無意識を意識に変えること②人の話を聞く時は相手の顔を見ること―を挙げた。次に、「全員がそがべ医院を良くしたいという意識を共有することが大事で、一人でも欠けたら実現しない。意識を変えると行動が変わる。行動を変えられるのは自分自身だ」と述べ、一人ひとりに研修の心構えを説いた。
 今回は接遇マナーの基礎編として、接客と接遇の違い、接遇は第一印象で決まること、第一印象を良くするポイント等を実践形式で研修した。
 谷氏は、普段、患者さんに接する際、無意識に顔を見ないであいさつしていることはないかと指摘した。接遇応対のポイントは表情、身だしなみ、態度、あいさつ、言葉遣い(声)。これら五つのポイントを意識して接遇すると、格段に患者さんに良い印象を与えることができる。研修では、声の大きさ、滑舌、お辞儀の角度、目線、笑顔を意識したあいさつを練習した後、3人1グループで「あいさつコンテスト」を実施。発表するグループと評価するグループに分かれてお互いを評価した。「表情が硬い」「目線が向いていない」「もっと笑顔に」等の意見が出され、各グループは何度も挑戦した。
 続いて、コミュニケーションについて理解を深めた。コミュニケーションとは“意思の疎通”と“情報の共有・伝達”。情報は伝えていても気持ちがこもっていなければコミュニケーションとは言えない。谷氏は、「例えば、子どもは言葉遣い、態度、表情の三つの要素が揃ったコミュニケーションで愛情を感じる。患者さんはスタッフともっと話をしたい、聞いてほしい、わかってほしいと思って来院している。子どもに伝えるように、患者さんにも伝わる接遇が肝要」と解説した。
 加えて、「スタッフ同士好き嫌いがあっても、医院として皆が同じ方向を向き、助け合うことが大事。スタッフ同士でコミュニケーションが取れていれば、患者さんとも良好な関係が作れる。まずは毎朝、気持ちをこめた『おはよう』のあいさつから始めてはどうか」とアドバイスした。
 最後に曽我部院長は「スタッフには最大限の優しさをもって患者さんに対応してほしいと思っている。今日は、そのための第一歩となった。今日学んだことを振り返り、一人ひとりが実践できるようにしたい」と述べた。谷氏からは、「医院の接遇は、院長の接遇に対する姿勢が一番重要になる。今日学んだことを継続するために、毎月接遇のスローガンを作る、接遇の担当者を決めてチェックする等して、医院の接遇力を高めて頑張ってほしい」とエールを送り、2時間の研修を締めくくった。

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