与謝・北丹医師会と懇談 2月13日 与謝医師会事務所・プラザホテル吉翠苑 積極的な地域への人的補充を  PDF

 協会は与謝・北丹医師会との懇談会を2月13日に与謝医師会事務所、プラザホテル吉翠苑、協会会議室をウェブでつないで開催。北丹医師会・安井俊雄副会長の司会で懇談が進められた。北丹医師会・斉藤治人会長から開会あいさつも兼ねて新型コロナウイルスへの北丹地区での対応経過を説明。協会から内田副理事長のあいさつに続いて、①新型コロナウイルス感染拡大による診療報酬上の臨時的取扱い②新型コロナウイルス感染拡大で見直しが迫られる医療政策の報告を行った。
 斉藤会長は北丹地区の状況について、防護具が不足する中で発熱患者をどう診るかで発熱外来の構想もあったが実現しなかったこと。12月にデイサービスでクラスターが発生し、情報提供がなく不安な中で開業医は診察していたので、保健所と話をしてショートメールでの情報提供がなされるようになったことなどを報告した。
 さらに地区から、クラスター発生時は北部医療センター、保健所と力を合わせて乗り切り、弥栄・久美浜両病院が回復傾向の患者の後方支援に対応したと報告。その一方で、医師確保計画により数年前には両病院で14人いた内科医が4月に9人の体制になったところにコロナが襲った。府の計画に変更はなく、さらなる減員見込みとなる苦境を明かした。別の病院長からも、医師・看護師含めて積極的な補充がなければ、通常診療の継続性も危うくなる。積極的な地域への人的補充ができるような医療政策を考えてほしいと訴えがあった。
 また、病床が90%埋まっていないと赤字となる今の制度が根本問題であり、問題となった今こそ千載一遇の好機として、医師会と協力して声高に主張して見直しにつなげてほしいと要望があった。
 協会からは、次のパンデミックに向けて根本的見直しが必要であるとの協会提言を紹介。マンパワー補充や病床稼働率に関する要望にも賛意を示した。病床逼迫に関しては、感染症病床の枠を広げることも大事だが、平時と非常時の切り替えが必要で、一般病院が対応できなかったのはゾーニングの問題が大きい。改築時に切り替え可能な設計をすることに国が補助金を出すことも必要とした。
 また地区から、クラスター発生によって発熱者のみならず、呼吸器症状の患者もPCR、抗原検査が必要であったが、スムーズに請求が通るのかと質問。
 協会から、検査対象は「当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由」のある者を含むという通達があり、クラスターが発生し感染者が増えそうな地域では、積極的に検査をしてよいとの解釈であり、必要理由をコメントして請求すればよいことなどを解説。コロナ関連の請求についての説明会をウェブで開催し、グリーンペーパーでも広報していることを紹介した。
 最後に与謝医師会・山根行雄会長から、与謝地区では発生は比較的少なく、京丹後市でのクラスターでは北部医療センターが大変だったが、その後の支援体制もうまくいっているとの状況報告を兼ねて閉会あいさつが行われた。

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