金融共済だより 保険医年金分科会 2019年度決算報告  PDF

 協会は、11月18日に金融共済委員会・保険医年金分科会を開催した。本分科会は、毎年11月に開催され、保険医年金受託生保各社も参加し、幹事会社である大樹生命から保険医年金の決算報告を受けている。2019年度の概要は以下の通り。
 全国の加入状況は、掛金収入額607億8201万円で対前年比93・5%となり、うち月払掛金438億6801万円で対前年比99・6%、一時払掛金169億1400万円で対前年比80・7%となった。京都では、掛金収入額12億8883万円で対前年比94・6%であった。
 全国の脱退一時金は283億7182万円で対前年比106・2%の支払いをした。京都では6億6923万円で対前年比73・7%と減った。
 全国の年度末加入者数は4万3479人、加入口数42万140口となり、うち京都の加入者数886人、加入口数9760口となった。
 近年の加入人数・口数をみると、月払で減少、一時払は増加の傾向がある。決算には直接あらわれていないが、2020年度における普及活動での新型コロナウイルス感染症拡大防止の自粛が次の決算に影響すると思われる。
 保険医年金は、安定性・安全性・自在性に富んだ制度であり、国内生保会社6社の共同受託による運営をしている。2019年度は0・079%の配当があり、予定利率1・259%と合わせて1・338%となったことが報告された。加入者の積立金は、毎年決算時に責任準備金として積み立てられ、今年度は約1兆2928億円、対前年比101・1%を確保した。加入者への積立金通知書は10月下旬から11月初旬に幹事会社から発送した。
 京都は保険医年金の制度発足協会であり、加入者一人当たりの平均積立金額は全国平均積立額より高い。また、京都の会員加入者一人当たりの加入口数平均についても月払11・9口、一時払24口であり、全国平均よりも高くなっている。この水準を維持するべく、とりわけ40~50歳代を中心とした比較的若い会員に保険医年金を積極的にPRし、加入者拡大に取り組んでいきたい。来春の普及は、2021年4月1日より開始する。ぜひ多くの会員の利用をお願いしたい。
 一部報道にあった第一生命保険株式会社の「企業年金の予定利率の引き下げ」記事について、引き下げ対象は「確定給付年金」であり、保険医年金の「拠出型企業年金保険」とは異なり、引き下げの対象ではない。ただし、他社を含めてこれに追従する可能性がないか、今後も注視し情報収集したい。

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