福知山医師会と懇談 10月24日 福知山医師会館 場当たり的な国の感染症対策を憂慮  PDF

 協会は10月24日、福知山医師会との懇談会を地区医師会館と協会会議室を繋ぐネット会議にて開催。地区から7人、協会から6人の出席で開催した。冒頭、福知山医師会・井土昇会長より、意見交換を通じて実りある懇談会としたいとあいさつがあった後、協会・鈴木理事長よりあいさつ。続いて「新型コロナウイルス感染拡大による診療報酬上の臨時的取扱い」「新型コロナウイルス感染拡大で見直しが迫られる医療政策」について協会より説明。各部会から情報提供の後、意見交換した。
 地区より「コロナによって経済危機が起こっている。国の感染対策は場当たり的だ。国は施策が正しかったと言っているが、全く当たっていないと思う。無症状の感染者がコロナを広め、今なお多くの感染者が感染源不明だ。コロナがある限り経済は復活しない。無症状者からの感染をなくすまで隔離をするなどして封じ込めをしなければならないが日本ではそれが行われていない」と述べた。
 これに対し協会より、「国が進めている対策が有効かどうかはっきりしてない。今後新たな新興感染症が起こった場合、速やかに有効な対策がとれないことを危惧する。日本では全国的に感染者数の高止まりが続いている中、GoToトラベルなどを行っているが、これでは感染防止の基本となる人と人の接触を断つことができず、感染を制御できないのは当然。一度感染を封じ込めないといつまでも続いてしまう」と回答。これを受け地区より「感染症対策は専門家が集まって議論し指針を出していくべきなのに、経済人が入って経済的理由を優先にして、感染症対策を封じ込めている。政府が委嘱した有識者で会議し、政府の意のままの結論になる。非常に憂うべき状況だ。学術団体が独立性を保って国にものを言うべき」と述べた。
 また、地区から「小児科の受診が激減した」「マスクをする機会が格段に増えたため口元の皮膚炎、手の消毒のために手荒れの患者が増えた」「福知山市では、インフルエンザ予防接種の補助の対象を広げている」など地域での状況が発言されたほか、インフルエンザ流行期に入り、発熱患者の対応として「抗原検査はすぐに結果が出るので、トリアージに役立てている」などの発言があった。
 最後に、冨士原正人副会長より「協会も我々も、少なくとも医療では正論が通じるように、互いに頑張っていきたい」とあいさつがあり、閉会した。

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