医療政策セミナー開く 病院幹部向け 見直しが迫られる医療政策などをテーマに  PDF

 協会は8月25、26日の両日、医療政策セミナーを開催した。本セミナーは病院幹部向けに不定期で開催するもので、今回のセミナーには、病院長ら医師4人を含む48人が参加した。新型コロナウイルス感染防止のため、同様の内容で両日とも2回、合計4回開催し1回の参加者を少数に抑えての開催となった。
 今回のセミナーでは、①新型コロナウイルス感染拡大で見直しが迫られる医療政策と、②20年度改定を経ての最新適時調査対策―中断状況を含めて―をテーマに取り上げた。
 ①では、新型コロナウイルス感染拡大の背景に経済のグローバル化があるとした上で、医療費の抑制や医療・福祉サービスの市場化といった「構造改革」政治が進められた結果、感染症対策の大きな障壁となった。しかし「新たな日常」や「新しい生活様式」という言葉を多用し、従来からの医療政策を達成しようとしている。今こそ構造改革で弱められた医療提供体制や、保健所機能など公衆衛生行政の再生が必要と解説した。
 ②では、厚労省の事務連絡により、20年度の適時調査は緊急を要するものを除き原則中止とされたこと。20年度診療報酬改定を経て、適時調査実施要領の変更点や、施設基準上留意しておくべき改定点等、適時調査が再開された際に特に気を付けておくべき内容を解説した上で、新型コロナウイルス感染症患者を受入れた場合等施設基準取扱いの特例の拡大や重症度、医療・看護必要度に係る施設基準等20年度改定により設けられた経過措置の延長に向けての動き等を紹介した。
 協会では今後も時宜に応じたテーマで幹部職員向けセミナーを開催していくので、その際にはぜひご参加いただきたい。

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