京都市長選挙を見据えた協会要望に対する立候補予定者の回答(順不同)  PDF

 協会の個別要望に対し、「理解できるため、施策に反映したい」「理解できない」「その他」の三つの選択肢から各氏の考えに近いものを選んでいただき、意見を聞いた。

協会の個別要望項目
門川 大作 氏
村山 祥栄 氏
福山 和人 氏

1.京都市は、廃止した行政区単位の保健所機能を復活させ、地域密着で公衆衛生施策が行えるようにすること
【その他】
私は、平成22年に、各区役所を保健所支所(=保健センター)として位置付け、市役所と合わせて、「京都市保健所」とし、各区にまたがる新型インフルエンザなどの健康危機事案に対して、迅速かつ統一的に対応できる体制を構築いたしました。平成29年からは、便利で分かりやすく、市民に身近な総合窓口として、保健所支所と福祉事務所を一体化した「保健福祉センター」を各区役所・支所に設置し、母子保健、精神保健福祉、健康増進、感染症対策など、地域に密着した衛生施策を推進しております。また、あわせて、感染症や食中毒などの健康危機事案に、区域を超えて、迅速かつ機動的に対応するため、区役所の衛生業務を集約した「医療衛生センター」を市役所内に設置し、地域での衛生施策を推進できる体制としております。今後も引き続き、地域に密着した衛生施策を推進してまいりたいと考えております。

【理解できない】
身近な生活衛生に関する相談や利便性を確保すべき簡易な届出や申請は、各区役所で受けており、専門性が必要な業務を集約しており、適正であると考えます。

【理解できるため、施策に反映したい】
保健所は、自治体として住民のいのちと健康を守る公衆衛生施策の拠点であるべきです。その役割を十分に果たすためには、地域ごとに医師・歯科医師・保健師・看護師・薬剤師・栄養士等の専門職が適正に配置されることが必要です。

2.京都市は、京都市地域リハビリテーションセンター・京都市こころの増進センター、京都市児童福祉センターの「一体化整備」を中止し、3施設それぞれの機能を拡充すること

【その他】
児童虐待や発達障害等による相談の増加など、3施設に求められる役割が一層大きくなっていることや、いずれの建物も老朽化が進み、耐震性能が不足しているといった課題を抱えております。そのため、各施設の機能充実や、各施設の連携強化による相乗効果の発揮、専門的な中核機関としての相談支援体制の充実、さらには老朽化等への対応をしていくためにも、3施設の一体化整備は必要と考えております。今後も、新施設が利用者目線で使いやすく、また3施設の連携が円滑となる施設となるよう、市民の皆様、施設利用者の皆様などの意見を反映しながら取り組んでまいります。

【理解できない】
物理的に建物の老朽化に対応しなければいけないこと。そして、各施設の連携強化が期待できることから、中止は考えておりません。

【理解できるため、施策に反映したい】
3施設の一体化整備計画は見直します。3施設はそれぞれがかけがえのない役割を果たしている市民の財産です。一体化整備計画は、ハード面やソフト面で現在の各施設の機能が確保されるのか不明確なままで進められています。今必要なことは、一体化整備を中止し、それぞれの施設の機能強化をはかることです。

3.京都市は、京都市地域リハビリテーションセンターに入院機能を復活すること

【理解できない】
市民公募委員や有識者、関係団体などで構成される「京都市社会福祉審議会」におきまして、平成25年にリハビリテーション行政の今後の在り方について、答申がなされております。答申では、民間病院でのリハビリテーション医療や在宅福祉サービスが充実してきている状況を踏まえると、リハビリテーションに関わる公設公営病院が果たす役割は、相対的に低下してきたとされ、一方で、センターは、総合相談窓口機能、地域リハビリテーション推進機能、高次脳機能障害者に特化した障害福祉サービス提供機能に重点を置いて再編成し、充実すべきとされています。私は、これらの答申結果を踏まえ、平成27年に、現在の京都市地域リハビリテーション推進センターへ再編したところです。引き続き、障害のある市民の方が、その人らしくいきいきと地域で暮らしていける社会づくりを進めてまいります。

【理解できない】
民間のリハビリテーション医療を行っている病院が多くありますので、連携してサービス提供してまいります。

【理解できるため、施策に反映したい】
現市長のもとで廃止された京都市身体障害者リハビリテーションセンター附属病院は、民間では受け止められない重度・長期の方々へのリハビリテーションを保障する重要な役割を担っていました。その必要性は今日においてますます高まっています。入院機能を持つ病院として復活を検討します。

4.京都市は、児童福祉センターの事務・専門スタッフの人員体制を抜本的に強化するとともに、発達相談事業について身近な区役所での相談、検査が受けられるようにすること

【その他】
〈児童福祉センターの人員体制〉
私の市長就任以降、児童福祉司の体制を強化してきており、本年4月にも、児童福祉センター内の児童相談所に5名増員するなど、全国基準(人口3万人に1人)を大きく上回る人口2.4万人に児童福祉司1人を配置しており、体制を充実しております。さらに、地域の関係機関等と連携した寄り添い支援を充実するため、本年4月から、各区役所・支所の子どもはぐくみ室に、合計24名の増員を行い、きめ細かな相談支援を行っているところです。今後も、子どもの安全確保や、虐待を受けた子どもへの自立支援を一層推進してまいりたいと考えております。
〈発達相談の実施について〉
市民に身近な各区・支所の子どもはぐくみ室では、1歳6か月児や3歳児健診において、受診児童全員に発達テストや助言指導を行い、精密検査が必要な場合には、児童福祉センターと連携して対応しております。また、心理的・発達的要因で課題や困難を担えている子どもや子育てに困りや不安を抱えている世帯で、民間のカウンセリング機関を利用することが困難な方に対しては、子どもはぐくみ室の相談員が相談に対応する体制を構築しております。今後も、両機関をはじめとする関係機関の連携のもと、子どもや子育て家庭の状況に応じた支援を実施してまいりたいと考えております。

【理解できるため、施策に反映したい】
児童虐待をなくすため、児童相談所の人員強化は最優先で行います。発達相談事業は専門性向上によるサービス向上のため、センターで一括対応します。

【理解できるため、施策に反映したい】
児童虐待への対策、障害のある子どもたちへの施策を充実させるためにも、児童福祉センターへの児童福祉司の配置の拡充が必要です。また、同センターの識別診断の待機を解消するために医師や職員の体制強化を行うとともに、発達相談事業について各区役所でも相談・検査が受けられるようにします。

5.京都市は介護認定・給付業務について、民間委託・集約化を中止すること

【理解できない】
介護保険認定・給付業務については、今後も要介護認定者数の増加が見込まれる中で、ケアマネジャーや介護福祉士等の有資格者を市単独で確保し続けていくことは、介護現揚の担い手不足が深刻化していく中、大変困難な状況にあります。そのため、他都市の先行事例も参考にしながら、専門性の有無で業務を切り分けて民間に委託することで、効率的、効果的な執行体制を確立していきたいと考えております。また、市民の皆様からの相談への対応については、区役所・支所の保健福祉センターでお応えするとともに、緊急対応が必要な訪問調査などについては、市役所内に体制を確保するなど、市民サービスの維持向上につなげていきたいと考えております。

【理解できない】
本業務に限らず、民間委託や集約化が業務の質の低下をもたらすとは考えておりません。民間の知恵と活力も活かしながら、サービス品質を上げてまいります。

【理解できるため、施策に反映したい】
介護保険認定給付業務は、市民に必要な介護を保障するために自治体が責任を持って行うべきであり、民間委託・集約化はその責任を放棄するものです。また、豊かな経験と専門性を持つ嘱託員を雇止めすることも重大な問題です。民間委託・集約化を止めて、これまで通り各区役所で相談・申請から決定まで責任を持って行える体制を維持・強化します。

6.難病医療にかかる重症度分類により、助成制度から排除された患者さんが、難病法に係る特定医療費助成制度(法別番号54)と同様の一部負担金で受診できるよう、市独自の福祉医療制度を新設すること

【その他】
軽症の指定難病患者の方への医療費助成については、難病に係る特定医療費助成制度において「軽症高額特例」が設けられており、一定の要件のもとで、重症の方と同様の医療費助成を受けることが可能となっております。また、指定難病の対象疾病が333疾病もある中での、市独自の新たな福祉医療制度の創設は、現時点で困難な状況であると考えておりますが、これまでから国に対して、難病患者の医療費助成における対象疾病の更なる拡大や自己負担の軽減に向けた更なる検討を求めており、今後も引き続き、国への要望を継続してまいりたいと考えております。

【その他】
難病で苦しんでおられる方を少しでも補助したいという思いはありますが、いずれにしても何かしらの線引きは必要となります。検討してまいります。

【理解できるため、施策に反映したい】
重症度分類により助成制度から外された患者さんの受診抑制が生じている実態があるとお聞きしています。国に対して、医療費助成は難病患者すべてを対象とするよう制度改善を求めていくとともに、京都市独自の福祉医療制度の新設についても検討します。

7.難病医療に関する「臨床調査個人票」作成に関する費用を助成すること

【その他】
難病の特定医療費助成制度は全国一律の制度であることから、「臨床調査個人票」の作成費用についても、全国一律の取扱いが定められるべきものだと考えております。また、指定難病となる対象疾病の拡大や患者の方の自己負担への配慮が一層図られることは望ましいことであり、これまでから国に対して、難病患者の医療費助成における対象疾病の更なる拡大や自己負担の軽減に向けた更なる検討を求めております。今後も引き続き、要望を継続してまいりたいと考えております。

【その他】
当事者の声もお聞きしながら、検討してまいります。

【理解できるため、施策に反映したい】
「臨床調査個人票」の文書料が、患者さんの大きな負担となっているとお聞きしています。国に対して、文書料の公費負担化を求めていくとともに、京都市独自の費用助成制度についても検討します。

8.妊婦、産婦、褥婦を対象とした独自の福祉医療制度(こども医療の妊婦さん版)を新設すること

【その他】
妊産婦は心身の変化が大きく、出産年齢が上昇傾向にある中、妊産婦の診療においては、通常よりも慎重な対応や胎児又は乳児への配慮が必要であり、すべての妊産婦が安心で適切に医療が受けられる体制づくりや、妊産婦のニーズに応じた支援の推進は、非常に重要であると認識しております。これまで妊婦健康診査及び産婦健康診査に要する費用を年間で約9億円負担し、さらに、支援が必要な母親へのケアやサポートとして、産後ケア事業や育児支援ヘルパー派遣事業等を実施し、その費用の一部を負担するなど、出産や子育てがしやすい環境づくりを推進してまいりました。妊婦、産婦、褥婦に対する福祉医療制度の新設については、本来、国の保険制度で対応されるべきものと考えており、総合的に子育て支援施策を推進していく観点から、まずは現行の福祉医療制度の維持・拡充に努めてまいりたいと考えております。

【その他】
子ども医療費無料化を先に実現したいと思います。その後、どの程度、財源が必要か等、調査の上検討します。

【理解できるため、施策に反映したい】
京都市の出生率は全国815の市区の中で778位と最下位グループです。お金の心配なく子どもを産み育てられる環境をつくるために、国や自治体の役割は重要です。京都市として、妊娠中毒症等療養援護制度の復活とともに、独自の福祉医療制度の新設についても検討します。

9.子ども医療費について、義務教育までの子どもの医療費は 、所得制限なしで通院も無料にすること

【その他】
子ども医療費支給制度については、すべての子どもを健やかに育むため、国による支援制度がない中、京都府との連携により、拡充を図ってまいりました。本年9月からは、3歳以上の通院医療費の自己負担額をこれまでの月額3,000円から半額の1,500円に引き下げ、平成5年の制度開始以降8度目、私の市長就任以降では4度目の拡充を行ったところです。今回の制度拡充の状況をしっかりと検証し、未来の子どもたちのため、子ども医療費支給制度を持続可能な制度とすることを前提として、今後も現実的かつ計画的な制度拡充について検討してまいりたいと考えております。また、子ども医療費の負担軽減については、国の責任で全国一律に実施されるべきであり、今後も引き続き、国に対しても強く要望してまいりたいと考えております。

【理解できるため、施策に反映したい】
同意見です。予算をつけて実現したいと思います。

【理解できるため、施策に反映したい】
京都市の子どもの医療費助成制度は、府内最低水準です。中学卒業までの子どもの医療費を無料化するために必要な予算は京都府と折半すれば8億円で、市の一般会計予算約8000億円のわずか0.1%で実現可能です。子どもを対象にした国民健康保険料の均等割の廃止とともに、すみやかに実施します。

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