理事会声明を採択 健保連の花粉症治療OTC類似薬「保険外し」 提言に強く抗議  PDF

 健康保険組合連合会は8月23日、「政策立案に資するレセプト分析に関する調査研究Ⅳ」を発表した。そのうち「花粉症治療薬の保険適用範囲についての検討」の中で、「スイッチOTC医薬品を使用して自ら治療する患者との整合性を図る観点から、花粉症治療薬のOTC類似薬を保険適用範囲から除外すべきである。除外した場合は薬剤費として年間597億円の削減が、自己負担率を7割に引き上げた場合は年間239億円の削減が見込まれる」と提言した。
 スイッチOTC医薬品の加速化の狙いは公的保険による医療費の削減以外のなにものでもない。協会はその政策提言に強く反対し、抗議声明「花粉症治療薬のOTC類似薬の保険外し提言に強く反対する」を9月10日の理事会にて採択した。
 声明では、医学的知識のない患者の医薬品の自己使用は病状の悪化をもたらすこともあり、スイッチOTC製品であろうと薬剤師や医師に相談して使用すべきと指摘。公的保険による医療費の抑制・削減で健保組合、大企業の保険料負担を軽減したいという目的だけで、多くの国民・患者へ負担を転嫁せんとする目論見は撤回すべきだと断じた。

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