医界寸評  PDF

 契約上24時間営業は必須であると、人手不足で長時間労働を強いられたフランチャイズ店のオーナーらの団体が求めた団体交渉を拒否していたセブン-イレブンの社長が交代するに至った。一方、直営店で営業時間短縮を試験的に行いだしたと報じられている▼始まりは、午前7時から午後11時だったものが、24時間営業が当然のことになり、全国津々浦々に5万余のコンビニができた。生活上当たり前に存在するものとなって久しいが、利用者に便利であっても、あちこちに無理がかかっているのであろう▼医療でも似たようなところがあるように思われる。日勤からそのまま当直、明けたらそのまま日勤、時間外労働は当たり前、労働基準法など糞食らえが医師の医療現場であり、それにより日本の医療は支えられていたところがあった。以前は、そんなものだと過ごされていたが、働き方改革で勤務医の状況は変わろうとしている▼コンビニは、人手不足のために夜間閉店という選択ができても、医療の方はそうはいかない。医師の人手を増やすことを考えねばならない。京都府は、医師多数区域となっており、増やすことが許されないとするとどうすることになるであろう。また、フランチャイズ店のオーナーと同様、個人事業主である開業医は勤務医のようにはいかない。どうなることであろう。(門雀庵)

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