シリーズ 施設基準適時調査 対策のポイント 18  PDF

入院基本料共通事項 その4

 適時調査では、入院基本料等に関連し、主として保険指導看護師により「看護の実施」について確認される。施設基準に規定があるからだ。家族等の付添いが医師により許可されているか。看護単位ごとに看護の責任者が配置され、看護チームによる交代勤務等の看護が実施されているか。各勤務帯の1人の看護要員が実際に受け持っている入院患者数を病棟内に掲示しているか。看護補助者の業務範囲を院内規程で定めているか―などである。
 比較的時間が割かれる傾向にある確認事項は、看護記録と看護計画である。個々の患者の病状にあった看護計画が立てられ、実施されているかどうか。画一的な計画になっていないことが大事である。
 重症度、医療・看護必要度の評価を行う患者については、評価の裏付けとなるモニタリング・処置等(A項目)、患者の状況等(B項目)、手術等の医学的状況(C項目)の根拠等が記載されている必要がある。
 また、病棟管理日誌には、時間帯別・資格別看護要員配置が記載されており、勤務実績表等と相違がないか。外出泊者や家族付き添い等も適切に管理されているかどうかなどが確認される。
 「看護の実施」に関して自主返還が求められたという事例を筆者は確認したことがないが、主として保険指導「看護師」により確認が行われることから、専門的な見地で確認されることに留意したい。

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