浜大津から蹴上まで 疏水沿いと東海道をハイキング  PDF

 協会は、「第一疏水(水の道)と旧東海道(人の道)」と題した環境ハイキングを11月18日に開催した。参加者は26人。以下に参加記を掲載する。

水の道と人の道の風景を楽しみながら
末廣耳鼻咽喉科 石田亜喜(西京)

 天気予報がころころ変わり心配していたが、当日は絶好のハイキング日和となった。
 集合場所は、びわ湖浜大津駅。朝市が開催されており、農産品や湖の魚、地酒が並んでいた。「ここで解散して一杯やっていこう」なんて声も。後ろ髪をひかれながら、駅を後にした。三保ヶ崎の三高艇庫と「琵琶湖周航の歌」の碑から、疏水に沿って山のほうへ向かった。
 三尾神社を経て「近江八景・三井晩鐘」で知られる園城寺(三井寺)に。境内は広く見所も多い。金堂、一切経蔵などを見学。映画やテレビドラマのロケ地になることが多いようで、この日も映画のロケの最中であった。映画のセットと出演者達の中を歩くとタイムスリップしたかのようだった。急坂を登り、観音堂(西国三十三所札所)から、眼下に広がる琵琶湖の風景を楽しんだ。そして、いよいよ山道へ。
 落葉が積もる細い山道を行く。台風の影響で少し荒れていた。誰ともスレ違うことのない静かな道だった。車道と合流して、少し登ると小関峠に到着した。再び旧街道を下ると、途中、疏水の第一トンネルの縦坑があった。山道を下り藤尾に出た。
 また疏水に沿って歩く。いつの間にか県境を越えて京都市に入っていた。
 疏水沿いは遊歩道として整備され、ベンチや東屋もある。四宮付近で昼食となった。「天気もいいし」ということで、安朱橋から毘沙門堂に立ち寄る。紅葉の名所であるが、見頃はもう少し先のようだった。
 天智天皇陵(御廟野古墳)から疏水を離れ、旧東海道を歩く。昔の旅人も飲んだであろう亀の水、そして車石広場を通り日ノ岡峠に。
 峠からさらに急坂を登り下りすると、「京のお伊勢さん」日向大神宮があった。こちらも紅葉の名所らしい。境内の外宮、内宮を巡り、再び山道を歩く。台風の強風で倒れた木が道をふさぎ、くぐり抜けたり、乗り越えたりの難路であったが、観光客で賑わう南禅寺に無事に下山できた。

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