医療機関では「接客」ではなく「接遇」安心感を与えられるスタッフに  PDF

 協会は4月11日・12日の2日にわたり「新しく医療機関に勤められた方の研修会」を開催。有限会社アミスの協賛で、のべ94人が参加した。1日目は、㈱JAPAN・SIQ協会の川﨑ゆかり氏を講師に、接遇マナー研修を実施。2日目は、医療安全対策部会・林一資副理事長より「医事紛争から見た医療従事者としての心構え」、保険部会・種田征四郎理事より「知っておきたい保険基礎知識(請求留意事項)」について解説した。以下に参加記を掲載する。

今、医療現場に求められている接遇
中央診療所 宮畑 澄人

 講座の冒頭、今、日本の病院では「接遇」を重要視している傾向にあると川﨑先生から説明がありました。今やネットの発達により患者さんは病院やクリニックの良し悪しを口コミという形で広く収集できる時代になりました。口コミを投稿する人は技術的なことより、良いおもてなしや親切にしてもらったことに感銘を受けて投稿することが多いと思われます。そんな時代背景もあって、接遇が重要視されてきたものと思われます。以前、営業職をしていた私は、マナーや接客について概ね習得していると自負しておりますが、医療業界では「接客」ではなく「接遇」が重要視されていることに、私にとって多くの新たな学びがありました。
 ほとんどの患者さんは来院された際に、不安やしんどさを抱えて来られます。そんな時に適切な接遇をすることで安心感を与えることができ、さらにはリピーターとなっていただくことにも繋がります。
 今回の研修は参加型だったので、表情・動作・声のトーン・言葉遣いで患者さんの心がどれだけ変わるかを体感できました。川﨑先生の会釈の仕方、声のトーン、体全体を使ってのご案内の動きを模倣すると、自然と患者さんに寄り添えるものに変わったことを実感しました。
 ただ、今回はあくまでも一例を学んだに過ぎないと考えています。接遇はマニュアルがあるものではなく、患者さん一人ひとりに合わせた対応ができるかが今後の自分の課題だと思います。今回はそういったことを学べるきっかけをいただけたことに感謝致します。今後実践を重ね、患者さんに寄り添い安心感を与えられる医療従事者になるべく、取り組んでいきたいと思います。

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