香の余韻を楽しむ上質のワイン  PDF

髙橋 義公(中京東部)

 いつも魅力的な医師会のワインの神様、山本博先生の今回の企画は、ニューワールドのワインということで、楽しみに家内と一緒に参加しました。
 本場フランスやイタリア以外の地域のワインをニューワールドと呼びますが、最近では質が向上し、本場を凌駕する勢いです。その中でアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、チリのワインについて、約1時間の解説がありました。
 さて、ワイン作りは気候と土壌が最も重要なことは、先生方よくご存知のことと思います。ヴィーニャ エラスリス社は、チリの南端にある誰も見向きもしなかったアコンカグアバレイにワイン畑を作りました。そこは、近くのフンボルト還流や海岸山脈によって昼夜の温度差があり、日照時間が長くて、冷涼な気候を持つ最適な場所だったのです。ブラインドテストで、シャトー・ラトゥールやマルゴーに勝利したのだそうです。またカレラ社はカリフォルニアで本場ロマネコンティと同じ土壌を見つけるのに執念を燃やし、やっと見つけた石灰質の土地にロマネコンティのブドウの苗木を植えて、大成功をしたなどのお話を伺いました。
 そして、この2社を含めた赤、白合わせて10種類のワインを試飲しましたが、いずれもその地域の最優良品が選ばれ素晴らしいできでした。
 良いワインは、口の中にいつまでも香りが残り余韻があるものだそうです。白ではカレラ社マウントハーラン、ヴィオニエ2014年、赤ではニュージーランドのプロヴィダンス プライベートリザーブ2013年が秀逸と感じました。
 食事中に設けられた質問タイムでは、先生は食べ物を口にほおりこんではお答えになられる忙しい状況にもかかわらず、ワインで顔を真っ赤にしながら気持ちよくお話いただきました。
 ワインは、人と人を結びつけ楽しい関係ができ上がるきっかけになります。美味しいワインと、友達の輪が広がることに感謝しているという山本先生の締めのお言葉が心に残ったワイン講座でした。

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