「働き方改革」は真に労働者の生命・健康守るのか?  PDF

 さて、一方で指摘しておかねばならないことが二つある。
 第一に、安倍政権が進めている「働き方改革」は真に労働者の生命と健康を守ることを目的に発せられた号令であるか? ということである。法案要綱にある「時間外労働の上限規制」については(例外)が想定されており、それは「月100時間未満」とある。これではもはや過労死ライン超えの合法化だとの指摘がある。また「高度プロフェッショナル制度」創設として、「職務の範囲が明確で一定の収入(少なくとも1週間以上)を有する労働者」は、一定の要件を満たした場合、労働時間や休日・深夜の割増賃金の規定から適用除外とする提案も盛り込まれている。これらの提案は、労働者を守るための法案であれば絶対に提案されるはずがないのであり、「働き方改革」はその正当性自体が疑わしいのである。

ページの先頭へ