宇治久世医師会と懇談 1月10日 うじ安心館ホール 医師確保のためにも初・再診料引き上げを  PDF

 協会は1月10日、宇治久世医師会との懇談会を開催。地区から22人、協会から9人が出席した。宇治久世医師会の堀内房成副会長の司会で開会。伊勢村卓司会長は「協会から難しい問題を開業医の目線で噛み砕いて説明してもらっており、これらの資料を参考として、有効に活用させてもらっている」とあいさつされた。
 続いて垣田さち子理事長のあいさつ、各部会からの情報提供の後、協会からのテーマ「診療報酬・介護報酬同時改定」「医療提供体制・保険制度改革の現状と各地区の医療課題」について説明、その後、意見交換した。
 次回改定について、地区より「本体プラス0・55%とされたが、開業医にとってどうプラスとなるのか。最近の改定は加算点数が多くなっているが、施設基準のハードルが高くて、我々の手に届かない。絵に描いた餅になっている」などの意見が出された。これに対して協会は「例えば地域包括診療加算、地域包括診療料は、もっと多くの医療機関が算定すると厚労省は目論んでいたはずだが、施設基準のハードルが高すぎて普及していない。試算の積み重ねで改定率が計算されているが、目論見通りになっていない」と述べた。また地区より「現状でも人件費が高騰して、一般診療所はかなり経営が厳しくなってきている。今回の引き上げで、国の言う『働き方改革』の3%の賃金引上げに対応できるのだろうか」との意見が出された。これに対して協会は「『働き方改革』で問題となるのは、急性期病院の医師の確保だ。病院は慢性的な医師不足に悩んでいる。絶対的に医師数が足りない。『働き方改革』による労働時間制限を実現しようとするなら、交代制勤務にしてかつ相応の給与を払わないと実現できない。これを評価した診療報酬にしなければ解決しない。診療所の場合も、外来の看護職員の人件費も賄うためには、大幅に初・再診料を引き上げなければ根本的には解決しないと考えている」と述べた。
 次に、地区より「在宅医療・介護連携推進事業を地区医師会が行うことを、どのように考えているのか」という意見が出された。これに対して協会は「難しいことだと考えている。各地区医師会からも、難しいとの意見が聞こえてくる」と述べた。また、地区より「医師偏在、標榜科偏在の問題について、自由開業医制度を見直してはどうか、との意見があるが、どのように考えているのか」という意見が出された。これに対して協会は「自由開業医制度とフリーアクセスが、保険で良い医療の提供を支えていると考えている」と述べた。
 その他、終末期の医療を求めない患者への対応、ACP(Advance Care Planning)、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等について意見交換した。
 最後に門阪庄三副会長から「我々の医療はさまざまなリスクに晒されているとしみじみ思った。そういうリスクを少しでも少なくしてもらっている、保険医協会の活動に感謝したい」とあいさつがあり、閉会した。

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