協会共済制度関係会社2016年度決算  PDF

※( )内は2015年度の数値

斡旋融資制度

 京都銀行は創立以来、一貫して「地域社会の繁栄に奉仕する」ことを経営理念としている。近年の経営環境の大きな変化について、少子・高齢化の進行やさらなる金融緩和政策による貸出利回りの低下、あるいはFinTechに代表されるようなIT化や生活様式の変化など、今後ますます厳しく、また大きく変化していくとしている。このような状況の中、新たな中期経営計画「Timely & Speedy」を策定し「広域型地方銀行」としての基盤を最大限に生かし、地域の永続的な発展に貢献することを目指している。そのための人材育成、収益力、財務健全性などの経営基盤強化、さらにコンサルティグ機能・サービス力の強化を図るとしている。京都府保険医協会との斡旋融資制度でも健闘している。

株式会社京都銀行
自己資本比率 国内基準(4%以上) 12.07%(12.95%)
国際統一基準(8%以上) 19.26%(18.30%)
開示債権の引当・保全状況 残高 754億円(870億円)
保全率 90.4%(89.8%)
当期純利益 177億円(204億円)
総資産 8兆8,928億円(8兆1,436億円)
格付け(R&I) A+

保険医年金制度

 日銀のマイナス金利政策の影響で資金運用環境が悪化したことから、各社は貯蓄性の高い円建ての「一時払い終身保険」などの販売を相次いで停止・縮小し、保険料等収入は減少した。 そのため資金運用で、国内金利の低下により国債への投資を抑制した。外債を拡大する流れが加速し、海外事業の成否や外貨建て商品の売れ行きが利益確保の鍵となる。
 今後の課題として、日本銀行の金融緩和による超低金利が長引くなか、各社は国内販売の不振を補うため、海外事業の拡大が戦略の要となる。 運用に関しては、国債を中心とした運用から、比較的高利回りが見込まれる海外などの成長分野に運用先を広げるなど利益の確保を目指している。そのような中、過大な損失の発生を防止するためのリスク管理体制の整備を行うなど、各社はより一層の資産運用の強化と健全性に向けた取り組みを行っている。

三井生命保険株式会社 明治安田生命保険相互会社 富国生命保険相互会社
基礎利益 524億円(316億円) 4,723億円(4,599億円) 889億円(923億円)
実質純資産額 1兆1,069億円(1兆1,854億円) 9兆5,639億円(9兆5,156億円) 1兆6,236億円(1兆6,789億円)
ソルベンシー・マージン比率※2 914.5%(833.6%) 945.5%(938.5%) 1,214.8%(1,321.8%)
格付け(S&P) A- A A

日本生命保険相互会社 太陽生命保険株式会社 第一生命保険株式会社
基礎利益 6,349億円(6,981億円) 534億円(538億円) 3,921億円(4,654億円)
実質純資産額 16兆2,317億円(16兆8,472億円) 1兆0,354億円(1兆2,512億円) 8兆8,809億円(10兆0,729億円)
ソルベンシー・マージン比率※2 896.0%(903.7%) 848.6%(890.6%) 850.5%(900.8%)
格付け(S&P) A+ A A+

医師賠償責任保険・休業補償制度

 2015年に駆け込み需要があった火災保険については反動で収入は減少したが、自然災害で大規模な台風が少なく保険金の支払いも減少した。2016年4月の熊本地震や8月の岩手県の豪雨被害が発生した一方、首都圏の大きな災害被害が減少したことで支払額が縮小した。 また、主力の自動車保険分野では安全技術の向上で事故が減っており、利益押し上げに寄与した。ただし、少子高齢化による国内事業の頭打ちや若年層の車離れの問題もあり、今後も海外事業がけん引する形で各社とも増益を見込んでおり、海外事業の強化が中長期的な課題となっている。
 このような中、協会関係各社は世界トップ水準の保険金融グループとして、企業価値の向上と健全な事業運営を行い、グループとしての総合力を結集してさらなる収益力の強化を行っている。その結果、十分な純資産を保持し、ソルベンシー・マージン比率も引き続き健全な水準を保っている。

損害保険ジャパン日本興亜株式会社 三井住友海上火災保険株式会社
正味収入保険料 2兆1,656億円(2兆2,184億円) 1兆4,696億円(1兆5,074億円)
正味損害率 63.2%(63.7%) 61.2%(58.9%)
コンバインド・レシオ※1 95.2%(95.3%) 92.4%(89.9%)
当期純利益 1,644億円(1,262億円) 1,645億円(1,139億円)
純資産額 1兆4,552億円(1兆3,248億円) 1兆6,450億円(1兆5,274億円)
ソルベンシー・マージン比率※2 677.0%(729.3%) 657.9%(585.9%)
格付け(R&I) AA- AA-

※1 損害保険会社の保険本業での「収益力」を示す指標。正味損害率と正味事業比率の合算値。一般的にこの値が低いほど保険会社の収益性が高いといわれている。
※2 通常の予測を超えて発生するリスク(大災害等)に対応できる「支払余力」を有しているかを判断する行政監督上の指標のひとつ。この比率が200%を下回った場合、監督当局により早期是正措置がとられる。

解説 格付けについて
R&I 格付投資情報センター

保険金支払能力に対する格付けは、保険会社の保険債務が約定通り支払われる確実性についてのR&Iの意見であり、個々の保険契約の支払いの程度に対する意見ではない。
AA……保険金支払能力は極めて高く、優れた要素がある。
A………保険金支払能力は高く、部分的に優れた要素がある。
プラス(+)、マイナス(-)表示…AA格からCCC格については、上位格に近いものにプラス、下位格に近いものにマイナス表示をすることがある。

S&Pスタンダード&プアーズ

発行体格付けは、証券の購入、売却、または保有を奨めるものではなく、また、時価や特定の投資家に対するその証券の適合性について言及するものでもない。
A………債務を履行する能力は高いが、上位二つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化からやや影響を受けやすい。
プラス記号(+)、マイナス記号(-)…「AA」から「CCC」までの格付けには、プラス記号またはマイナス記号が付されることがあり、それぞれ各カテゴリーの中での相対的な強さを表す。

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