自分なりのマネープランを作成 まずは資産の色分けを  PDF

勤務医講習会

 協会は5月21日、京都銀行個人営業部審議役の太田英治氏を講師に迎え、第2回勤務医のための講習会「自分なりのマネープランを作成する」を開催した。
 太田氏は、自身の就職、結婚、子ども誕生、住宅購入、教育、趣味、旅行などのライフイベントを見据え、まずは現状の資産(預貯金や株式、生命保険、不動産など)を把握することが必要であると説明。その際、資産や負債だけでなく、将来にやりたいことや不安な要素(住宅ローン返済、教育費、退職後の生活費、親の介護など)も文字として紙に書き出すことで、優先順位をつけることができ、将来必要なお金=目標が見えてくると解説した。また、その資産を、「のこすお金」(一時払終身・個人年金保険など)と「将来使う目的が決まっているお金」(定期預金・公共債など安定性資金)、「いつでも使えるお金」(普通・貯蓄預金など流動性資金)、「殖やすお金」(外貨預金・投資信託など収益性資金)の四つに色分けした上で、運用していくことが大切であるとした。
 また、運用商品として、投資信託や個人型確定拠出年金、NISA、不動産投資等のメリットやデメリットを指摘。元本割れや値動きの変動リスクなど、目的に合わせた商品を選択することが重要であると述べた。
さらに、利用可能な所得控除や税額控除と、近年、相続税よりも優遇がみられる贈与税の各種非課税枠(暦年課税の基礎控除、住宅取得等資金の贈与税の特例、教育・結婚・子育て資金の一括贈与の非課税制度)を紹介し、生前贈与の活用についてもアドバイスした。
 最後に、今後やるべきこととして、収入・収支・資産を確認して①実態を正しく把握し、資産の用途に従って②お金の色分けを行い、③目的に応じた商品を選び、控除・税制などの知識も得て、“自分なりのマネープランを作成する”ことが大切であるとまとめた。
 質疑応答では、勤務退職後の確定拠出年金の企業型から個人型への移行や、銀行コンサルタントと投資信託コンサルタントの違い、不動産投資の勧誘、節税対策などについて質問が出され、講師よりそれぞれ回答。参加者アンケートでは、今講習会について、大変参考になったとの声も聞かれた。

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