協会は25年12月17日、病院幹部職員を対象に「医療政策セミナー」をウェブ開催。「医療界を取り巻く最新情勢・これからの医療政策に備える」をテーマに事務局が解説した。参加者は56人。
セミナーでは、各種調査からも明らかなように医療機関経営が厳しい状況であることに触れつつ、12月16日に国会で成立した令和7年度補正予算のうち、「医療・介護支援パッケージ」として用意された支援策の内容を紹介。前年度の補正予算として実施された「病床数適正化支援事業」に続き、今回は「病床数適正化緊急支援基金」が創設され、11万床の病床削減が目論まれているとした。
医療機関経営の危機は国が生み出したものと指摘した上で、国民に向けては「社会保険料負担の軽減」や「手取りを増やす」といったスローガンを打ち出すことで、医療サービスを後退させているとし、社会保障の財源として公費を増やす必要があると批判した。
改正医療法は「与野党案」が極めて短期間の審議で、国民に知らされない形で12月12日に成立したと批判。医療提供体制について、改正医療法では、病床機能報告と医療機関機能報告により新たに策定される地域医療構想が、地域医療計画よりも上位に位置付けられることで、「医療提供」よりも「医療費抑制」を優先する意図に大きく変革されたとした。
外来医療については「外来医師過多区域」の設定が盛り込まれており、当該区域での新規開業に一定のハードルが設けられるとした。1月から始まる「かかりつけ医機能報告制度」についても今後、外来機能分化と「数」の統制につながり得ると指摘した。
医療の需要は供給によって決定される(医療機関がなければ医療にかかれず、本当の需要が潜在してしまう)とした上で、国が把握していない「本当の医療需要」を住民とともに掘り起こし、医療機関がその地域で「やるべき医療・やりたい医療」が実践できるよう国が保障すべきだとまとめた。







