3月22日 ホテル日航奈良
国民にどう理解を広めるか
かかりつけ医機能報告の狙いは
協会は相楽医師会との懇談会を3月22日にホテル日航奈良で開催。地区から29人、協会から6人が出席した。相楽医師会の下里豪俊副会長の司会で開会。同会の岸田秀樹会長から「電子処方箋対応の有無・マイナ利用率で評価される医療D]加算などにどう対応していくべきか、協会の意見を参考にしたい」とあいさつがあり、協会から「社会保障制度の行方と医療提供体制改革」を話題提供した。
医療制度の問題について、地区から「赤ひげ精神だけでは医療はやっていけない。我々の思いを何とか伝えたいが、患者目線での問題点の解説など何か良いアイデアはあるか」「患者に感謝されることもある意味『報酬』だ。良い医療を受けられて患者が満足して、両者が満たされるような方法を考えてほしい」との意見が出された。協会は「問題をどう国民に訴えていくかだが、この間の高額療養費制度の改悪反対運動にヒントがあるように思う。患者の声が実施にストップをかけた形だが、医療者が患者と一緒になってどう運動を作っていくかがポイントになるのだろう」「患者に感謝されることは医療者冥利に尽きる。そのための対価として診療報酬があるとの原点に立つべきだろう。診療報酬自体もある程度の水準がないと医療の質を担保できない。一定水準の医療を受けるためにはこれくらいの負担は必要といったコンセンサスを国民とともに作っていくことも大切だ」と回答した。
かかりつけ医機能報告制度について、地区から「最終的な狙いは医師の収入のコントロールにあると思うが、現時点での注意点はあるか」との質問については、「外来医療計画と結び付けてかかりつけ医を縛り付けたいのは透けて見える。現在のところは研修を受けた上で自院がどのような機能を持っているかの報告しか決まっていない。報告内容が行政のホームページに掲載され、それを基に患者がかかりつけ医を選択する流れになるだろう。引き続き情報収集と提供に努めたい」と述べた。
最後に、相楽医師会の下里副会長の閉会のあいさつで終了した。
出席者35人で開催された相楽医師会との懇談