丹後が地域医療構想のモデル推進区域
地域の課題解決に向け協会活動に期待
協会は与謝・北丹医師会との懇談会を2月22日にウェブで開催。与謝医師会から5人、北丹医師会から6人、協会から5人が出席した。
北丹医師会・安井俊雄副会長の司会で懇談が進められ、同医師会・上田誠会長から「国会では社会保障費の削減が議論され危機感を覚えている。国民が生活に困っている中での議論で、この先どうなるのか危惧される。協会はこの事態をどう考えているか知りたい。限られた時間であるが深い議論となることを期待している」と開会あいさつ。社会保障制度の行方と医療提供体制改革について協会より報告し、意見交換した。
地区より「7月の参議院選挙では、医療団体が国民医療を考えていることを示す良いチャンスである」と意見が出された。これに対し、協会からは「現状を国民に訴えて世論としていくことが必要で、3月には京都選出の国会議員を訪問し直接働きかけ、医療の現状を訴える予定である。SNSやホームページを活用した情報発信も進めたい」と回答。また、地区から「自助・共助・公助のうち、自助・共助がカツカツでできない状況にある。事態を打開するためには公助しかないが、財源論を出されるために話が進まなくなる」との意見があった。協会は「財源論を巡っては、財政均衡が必要なのか議論になる。補正予算を組んでもやるべきことはやらないと、財政が健全化しても国民が疲弊し、医療が破綻しかねない。まだまだ医療に使えるお金はある」とした。また、地域医療構想で丹後がモデル推進区域に指定されていることについて、現状と課題を意見交換。協会から、地域により課題は異なるのに都市部と同じ構想でまとめてしまうのは問題があるとした。その他、小児科や外科の医師数が増えないことへの危機感や医師の働き方改革、年金制度と多岐にわたる課題について議論した。協会は、現場で働いている会員の声を地区からしっかり上げてもらい、国に改善していくよう働きかけたいとした。
最後に与謝医師会・山根行雄会長が「医政活動を通じて、保険医協会が考えている良い考えを具体的に実現する方向に持っていけるよう頑張ってほしい」とあいさつがあり、終了した。