私のすすめるBOOK エコ生活を実践するための一冊に 宇田 憲司(宇治久世)  PDF

『地球の冷やし方―ぼくたちに愉しくできること』
藤村 靖之・著
株式会社晶文社
発行
2023年11月10日
2,860円(税込)

 最近、地球上はどうなっているの? 去年の夏は35℃を超える日が何日も継続し、天気予報では熱中症(熱射病)になって救急病院に搬送・受診となるより、温室効果ガスCO2放出を伴う化石燃料燃焼・消費となってもクーラーの電源スイッチを入れ、室内の冷却を図る方が良いとの注意喚起が頻々となされていた。数年前まではクールビズでは代表的な標語として、「NOネクタイに」「室温28℃制限で」などとも言われていたが、最近「設定28℃で」とも聞かなくなった。クーラーが入電されていても熱中症で救急搬送されることも頻々と生じており、NHKのクローズアップ現代で、窓や室内の壁面などの表面温度を測定・調査すると、室内温度は少しも下がっていないとか。直射日光を受ける壁面や入光する窓面から熱を吸入して温度上昇が生じていたと放送していた。二重窓や断熱材での遮熱壁の必要を提唱していたが、建造時から設計に組み込んでおく必要があり、少々手遅れとも言える。
 簡易的には、例えば「よしず」などを立て陰影を作り水撒きもする。当院も買って来て南西壁面に立てた時もあったが、早くも壊れてしまった。では他に何かしているかと問われると、 電灯のスイッチをよく切る プラスチックや不燃性ゴミ、可燃性ゴミを分別する 紙パックは切り開き、資源ゴミ収集に回し再利用を促す 自動車の運転はやめ、自転車(最近はバッテリー搭載・回転アシスト機能付き)にしたなど回答する。 が一番効率的であろうが、多数者に実行推進されれば自動車が生産激減して、業界の牽引する分、世界経済が地盤沈下して雇用喪失・大量失業への可能性もある。即席には行かず困ったものである。では、もっとより良い方策はなかろうか、何か見つからぬかと、また本屋巡りをする。
 「これだ、あった!見つけた」と思ったのが、この『地球の冷やし方』(藤村靖之著)である。しかし、こんなに大きい地球をどうやって冷やすの? と訝しく思いながらとにかく手にしてページをめくってみた。私の上記 どころではない。カラー写真付きで77項目にわたり、微に入り細に穿って考え、9大項目に分類して、しかも「ぼくたちにも」「愉しくできる」ように、氏が立ち上げた「自然工房」内で、自然の近くは里山で実践・改良を繰り返しながら、協力者(共同生活者)と一緒に何よりも、「ぼくたち」で「愉しくできる」ことを多々実践してられる。例えば、廃車オートバイの車輪に羽根を付けての風力発電(#57)には、感心した。氏の「自然工房」内には、大きな池もあり、井戸、畑、田んぼ等もあり、自給自足も可能な感じで、氏の所で協力・参加して学んだ章太君は究極のエコ生活を実践しようと、自作の軽トラックキャンピングカーで寝泊まりして購入可能な山林を探している(#75)。まねして取り入れ可能なこともあるので、是非一冊ご購入の上、ご研究下さい。

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