新型コロナウイルス感染症が世界を襲って4年半近くが経過しました。未知の新興感染症として、医療界をはじめ、社会が大混乱とさまざまな困難に巻き込まれましたが、コロナが5類に移行後、時間とともに体験は風化しつつあります。コロナ禍では感染の波が起きるたびに、医療で目詰まりや逼迫が起きました。医療者にとって“コロナとは何であったのか”、会員医療機関から寄せられた体験記からはそれぞれの局面での医療現場のさまざまな実態が浮かび上がりました。本書を今後の感染症対策の議論の出発点として、協会は各地域でのコロナ対応の実態についてのシンポジウムを今秋に予定しています。
会員各位には本号に1冊同封します。寄稿・取材に応じていただいた皆さまにはこの場を借りてお礼申し上げます。
『コロナ禍の医師たち―記憶と記録がこれからの感染症対策の出発点に』32人の医師たちの声をまとめました。
B5判・135頁