福知山医師会と懇談 2月29日 ウェブ会議 医療資源少ない地域の休日・夜間 チームでの対応は非現実的  PDF

 協会は福知山医師会との懇談会を2月29日にウェブで開催した。地区から6人、協会から6人が出席。福知山医師会の古村俊人理事の司会で進められた。同会の井土昇会長から「現行の健康保険証は今後も残していかないと高齢者は特に困った状況になるので、協会には存続に向けて頑張ってほしい。今次診療報酬改定では初・再診料が引き上げられたものの、それ以上に引き下げられる点数もあり、全体ではマイナス改定だ。今後の対応について教えてほしい」とあいさつがあった。社会保障制度をめぐる課題と24年度診療報酬改定の動向で意見交換した。
 地区から、働き方改革制度について、勤務医ばかりに話題が集中し、開業医はあまり話題にならないが、今後、開業医の働き方はどうなっていくのかと質問が出された。協会は、「開業医は制度の対象外だが、オーバーワークが身体に及ぼす影響は勤務医も開業医も同じだ。今次診療報酬改定では、賃上げに関する新点数で職員の賃金改善計画書の作成や、改正感染症法では都道府県との医療措置協定締結に関する実務対応が求められるなど、これまで以上に開業医の業務は増える傾向にある。しかし、開業医も応招義務など公的な側面を担っているため、その点をどう反映させていくかは今後の課題だ」と述べた。
 かかりつけ医機能報告制度について、地区から「休日・夜間に自院での対応を求められるため、1人の医師が24時間365日対応するのではなく、チームでの対応が基本になるとのことだが、『開業医が協力して』という話は数十年前から言われている。しかし、実際はなかなか進まず、福知山でも医療機関数やお互いの距離の問題から考えても、『チームで対応』は難しい。医療資源の少ない地域では非現実的な話だ」と意見が出された。協会からは、国は中小病院の外来機能を活用すれば循環すると考えているようだが、地域の医療資源の問題や中小病院の置かれている立場を考えると現実的には厳しく、現状のままではうまくいかないと考えており、厚労省に意見を述べていきたいと説明した。

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