マイナ浸透せず保険証廃止は大混乱
かかりつけ医はチームで機能発揮を
協会は2月22日、山科医師会との懇談会をウェブで開催。地区から17人、協会から6人が出席した。
山科医師会の榎堀徹副会長の司会で進行。同会の 須雅史会長から「6月診療報酬改定は厳しいものとなる。懇談会でしっかり教えてもらいたい」とあいさつがあった。社会保障制度の課題と診療報酬改定の動向について意見交換した。
オンライン資格確認に関して、地区より「トラブルになると業務が停止するので困るが、トラブルの対応を積み重ねて技術は発展する」「マイナ保険証が浸透しないまま保険証廃止となれば大混乱する」など意見が出された。協会は「誰もがシステムから排除されないために現行の保険証を残す必要がある。医療情報の共有・連携は進めていくべきだが、国の進め方には問題がある」と述べた。
かかりつけ医機能報告制度について、協会は「国はかかりつけ医と紹介受診重点医療機関に外来機能を分化する方向で考えており、今回の診療報酬改定でも、かかりつけ医の普及を後押しする内容が目立つ。だが、かかりつけ医を一つの医療機関だけで担うのではなく、チームによって機能が発揮されるべきだ」と述べた。
地区より医薬品の供給不足について話題が出され、協会は「国は医療費抑制のために後発医薬品処方率を追求しており、供給不足に拍車をかけている。後発医薬品の値下げにより長期収載品との価格差が拡大しており、国は差額を選定療養化して患者負担にすることも狙っている」と述べた。
最後に小川純己副会長から「今後も地区医師会と協会がしっかり共同していきたい」とあいさつがあった。