医界寸評  PDF

 今年の春闘は、大企業では満額回答やそれ以上のところが多く、300人未満の企業でも高い賃上げとなり、政府も中小企業の賃上げを後押しするという。物価上昇と賃上げの好循環になっていくのではと期待が持たれるが、いまだに実質賃金は下がっているとのこと。中小企業では価格転嫁ができているのだろうか▼そんな中、子育て支援金の額が小出しに報じられている。全国民で平均したらということで、月500円くらいと言っていたのが、いろいろのようである。被扶養者はなしで後期高齢者が350円なので、所得の高い人は多いのだそうだが、説明が分かりにくい。異次元の子育て政策というのでお金がいるのであれば、お金がかかりますから増税でとまっすぐに訴えることをせず、社会保険料に保険には関係ないものを上乗せするという禁じ手のようなやり方である▼禁じ手といえば、裏金も禁じ手であろうが、長年当たり前のように続けていたようで、
禁じ手でもやってしまえば平気になってしまうのだろうか。防衛費も必要と巨額を投じることにしたが、防衛装備品の値段が高騰しているようで、こちらも気付いたらどんどん膨らんでいくことになるのだろうか。借金まみれの財政はどうなるのであろう。また何か禁じ手を考えるのであろうか。まともに議論してもらいたい。(門雀庵)

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