下京西部医師会と懇談2月1日 ウェブ会議 医師の働き方改革は看護師も影響 地域でのデータ共有実践も話題に  PDF

 協会は下京西部医師会との懇談会を2月1日にウェブで開催。地区から9人、協会から5人が出席した。下京西部医師会の飯塚亮二理事の司会で進行。同会の中野昌彦会長から、協会の日頃の情報提供に謝意が述べられ「協会には人に聞きにくいところを気軽に聞け、非常に参考になる。協会活動に資するように地区として協力したい」とあいさつがあった。
 地区からは医師の働き方改革は看護師の働き方改革にも直結するとの意見が出され、「看護師はタスクシフトで医師の業務の相当部分を担うことになるが、その先のタスクシェアが足りていない。診療報酬改定では看護師の給与アップも本体に入れるべき。全国的に看護師不足・配置の問題が非常に深刻で、京都府医師会や協会などがベクトルを揃えて国に言っていかない限り、4月以降大きな問題になる」と懸念が示された。開業医の働き方改革が全く議論されていないとの指摘もあった。さらに「当地区では看取り制度や診療連携カードで提携医療機関とデータ共有し、患者を共同で診るシステムを作っている。今後は他地区でも同様の方向になるのではないか」と示唆された。協会からは「ICTの利用も含め、患者と医師の関係を患者と医療機関の関係として連携する努力が必要であり、下京西部地区の取組みは新しい視点だ。診療報酬にICTの専門家を担保する項目も必要だ」と述べた。
 かかりつけ医機能への質問には「国は人頭払い制度ではなく、患者に選んでもらえるよう開業医のかかりつけ医機能が地域で分かるようにする方向。今次改定で、認知症の対応力向上やリフィル処方箋、長期収載品の縛りで基準を満たさないとかかりつけ医の地域包括診療加算が取れず評価されないことになれば矛盾する改定になり、今後注目していきたい」と回答した。
 最後に、武田純副会長から「デジタル化にはおおよそ反対しないが、あまりにも生煮えの部分が多い。不都合なことが患者さんへのしわ寄せにならないようにすべき。地区医師会は実践的なところを担い、上へ上げていく役割には協会に大きく期待する。今後も地域の意見を取り上げてほしい」とあいさつがあった。

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