保険診療 Q&A 487  PDF

交通事故の傷病手当金意見書交付に係る費用負担

 Q、業務外で相手のある交通事故に遭った患者から、傷病手当金意見書の記載を求められた。この場合、意見書交付に係る費用は加害者の自動車保険に請求するのか、患者が加入する健康保険に請求するのか。
 A、傷病手当金は、労災以外の病気やけがで会社を休み、事業主から十分な給与が支払われない場合に受給できるものです。傷病手当金を受ける条件は、①療養中であること②労務不能③4日以上仕事を休んだ④休業中給与が支払われないまたは支払われている給与が傷病手当金より少ない―の四つです。
 相手のある交通事故は第三者傷害であるため、まずは勤務する事業所に休業損害証明書を作成してもらい、加害者に対して休業損害の補償を求めるべきです。この休業損害の補償と傷病手当金を両方受け取ることはできません。しかし、保険会社が休業損害の支払いに応じない、傷病手当金との差額が生じているなどの場合は、傷病手当金を請求することができます。
 今回の質問内容は、この場合の傷病手当金意見書交付料を加害者の自動車保険に請求するのか、患者が加入する健康保険に請求するのかというものです。協会けんぽ京都支部に確認したところ、発生原因が第三者傷害(交通事故)のため、傷病手当金意見書交付に係る費用は加害者(自動車保険の会社)が負担すべきであると回答がありました。第三者傷害のレセプトで請求された場合も求償しているとのことです。

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