代議員会でアンケート 政権に自重求める意見多数
2012年12月16日に投開票が行われた第46回衆議院議員選挙は、自民党が294議席で単独過半数を確保。26日に自公連立の第2次安倍内閣が発足した。
今回の総選挙は、小選挙区制の特性から前回に続き大差での政権交代をもたらした。また、消費税・原発・TPPという明確な争点がありながら、第三極の乱立・分裂などで選択肢が整理されなかったため有権者の判断基準となりえず、結局民主党への譴責に収斂。自民党が政権党としての実績を持つ唯一の党という消去法選択により第1党となる結果になった。自民党の小選挙区での得票率は43%であったが、勝率は実に79%(過去最低の投票率であったにせよ、惨敗した前回選挙よりも票数は下回る)。まさに小選挙区制の特性による圧勝といえる。
そこで「総選挙結果をうけて」の意識を、代議員会出席の代議員、理事者にきいた。回答は82人中74人(90%)。
7割が自民は 「勝ち過ぎ」
この自民党の獲得票数に関して、「獲得しすぎ」と考えているのは7割を超え、「適当」としたのは1割に止まった。
小選挙区制度は 「改めるべき」
また、今総選挙では40%もの死に票がでるなど、小選挙区制の問題が顕在化したが、小選挙区制度について、「投票行動と議席数に乖離が大きいため改めるべき」が7割超え、「政権交代を容易にするため必要」は約1割であった。
改憲・原発は自重を
安倍政権が行おうとしている政策で「期待するもの」「自重を求めたいもの」についてそれぞれ2つ選択を求めた(表)。
自重を求めたいものでは、「改憲」と「原発政策の継続」が26、「TPP交渉への参加」と「混合診療・薬剤のネット販売解禁などの規制緩和」が24、「自立・自助を基本にした社会保障費の給付減や負担増」16の順であった。
期待するものは「近隣諸国との関係改善」が44、経済政策が21であった。ただし、2項目の選択を求めたにもかかわらず、一つのみ選択した回答も目立ち、総数としては「自重」が「期待」を大きく上回った。
一方で、生活保護の見直し14、改憲10、原発政策の継続7、TPP参加3の支持がみられた。
参院選での投票は
7月の参議院選挙での投票先については、(1)自民22%、(2)民主16%、(3)共産14%、(4)維新の会7%。未定を含む「その他」は24%であった。