オン資確認で経過措置の答申 引き続き義務化撤回求める  PDF

 中医協は22年12月23日、オンライン資格確認の原則義務付けに関する経過措置を答申した。電子請求(オンライン請求、CD?R等による請求)を行っている保険医療機関には、22年度末(23年3月31日)時点で、①システム整備中②ネットワーク環境の未整備③訪問診療のみ④改築工事中・臨時施設⑤廃止・休止⑥その他特に困難な事情―などの「やむを得ない事情」がある場合に、期限付きの経過措置が設けられる(詳細は2面表参照)。なお、紙レセプト請求の保険医療機関は、オンライン資格確認の義務付けの対象ではない。
 国は昨秋、現行の保険証を24年秋に廃止し、マイナンバーカードと一体にした「マイナ保険証」に切り替えると発表し、その前提として、23年4月より保険医療機関にオンライン資格確認を原則義務付けた。これに対して会員医療機関をはじめ、全国の開業医から設備投資や事務負担の懸念、セキュリティ面の不安などの声が上がっていた。これを受け、協会と全国保険医団体連合会は義務化撤回を求めて運動してきた。今回の答申はこれまでの運動の成果と言える。しかし、中医協は再延長はしないと付帯決議しており、協会は引き続き義務化撤回を求めていく。会員各位には「保険証廃止に反対」の署名活動のご協力をお願いしたい。
 また東京保険医協会は、オンライン資格確認導入にかかる療養担当規則が憲法第41条違反などの違憲・違法性があり、憲法上保護された医療活動の自由に対する権利侵害に当たるとして、国を相手に提訴の準備を進めている。

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