協会などでつくる「子ども医療京都ネット」は10月7日、京都府に「すべての子どもを対象とした無償化の早期実現を」求める要請書を提出し懇談を行った。府が9月から「子育て支援医療助成制度あり方検討会議」(座長:芝田文男・京産大教授)で検討を開始したことを受けてのこと。府からは医療保険政策課の森川大輔課長らが対応した。
府の制度は中学生までを対象としており、入院と通院の2歳までは月200円負担だが、通院は3歳になると月1500円に一気に引き上がる。京都市以外はこれに市町村が上乗せを行っているため、一部を除いてほぼ中学生まで200円で受けられる。
この間、府は府民の強い要望を受けてほぼ4年ごとに年齢拡大と負担軽減の見直しを行ってきているが、受診機会の多い低年齢層が高い負担のまま取り残されている(図)。京都市の子育て世帯にとっては切実であり、府内でこれだけの格差があることも深刻である。
府の合計特殊出生率が全国40位(1・22)と低迷し、京都市においては「子育て世代流出が深刻」(京都新聞8月28日)と報じられている。「子育て環境日本一」を掛け声だけに終わらせないためにも、思い切った助成が必要であり、中でも就学前の通院無償化は喫緊の課題であると求めた。
図 京都府の子育て支援医療助成制度の変遷